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ドイツ語の学習手帳

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僕なりのドイツ語の勉強法や文法に関する記事をまとめています。良ければ読んでいただければ嬉しいです。
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2022年10月の記事一覧

【漢字で覚えるドイツ語前綴り】durch【貫】【徹】

こんにちは!

今回は、前つづりの中でも、特に「非分離」と「分離」の区別がつきにくい、「durch」を取り上げたいと思います。

以前の記事でも書いたのですが、「非分離前つづり」と「分離前つづり」が同じ形をしている場合は、

非分離 ⇒ 動詞を修飾する
分離  ⇒ 動作後の目的語(あるいは主語)の状態を表す

という基準を目安にすると、理解しやすいことがあります。

さて、「durch」ですが、こ

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「ありえない」ドイツ語

こんにちは。
今回はドイツ語の口語表現から。

「ありえない!」という強い驚きを表現する言葉は色々ありますが、今回は日本語の直訳っぽく聞こえる表現を紹介したいと思います。

それはずばり、

Das gibt's doch gar nicht!

です。

「gibt's」は「gibt es(ある)」の省略形で、「gar nicht」は英語の「not at all(全く~ない)」となるので、直訳す

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【ドイツ語の前置詞】「引っ張る」と「ziehen」の微妙な違い

【ドイツ語の前置詞】「引っ張る」と「ziehen」の微妙な違い

「an einem Strang ziehen」というドイツ語の定型表現があります。

これは、「協力する」「ともに行動する」という意味で、日本語の「団結」や「連帯」のように、政治的な文脈でも使われることが多い表現です。

この定型表現を分解してみますと、

「an」は「何かに接している」を表す前置詞(3格)、

「Strang」は「綱、ロープ」

「ziehen」は「引っ張る」

となります。

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ドイツ語の冠詞の使い方

ドイツ語の冠詞(定冠詞、不定冠詞、冠詞を使わない)の使い分けはとても難しいです。

もちろん、冠詞の難しさはドイツ語に限らないのですが、英語での冠詞の使い方が何となく分かってきた一方で、ドイツ語の冠詞の用法は英語と必ずしも一緒ではないので、それが悩ましいところです。

そして、英語との関係でドイツ語で分かりにくいなと思うのは、次のように、直感的には「彼らの」という意味を表すときに定冠詞を用いる例で

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【ドイツ語の前置詞】「an」と「auf」

今回は、ドイツ語の前置詞の中でも「an」と「auf」の違いについて書きたいと思います。

この2つの前置詞の区別が難しいと個人的に思うのは、「何かに接している」という共通点があるためです。

どちらも「~の上に」と訳せてしまいます。つまり英語の「on」です。

英語では「on」を使うところを、ドイツ語では「an」と「auf」の2つの前置詞に分かれるのもややこしい点ですね。

ただ、「an」と「au

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