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気持ち良い服②|服と性犯罪

さて、夫に「男のためにそんな服着てるとしか思えないんだけど」と言われた件について話を戻そうと思う。ちょっとリスキーな話をする。

私は、自分の体型を理解している。下半身太めなんだけど、まず目が行くであろう場所はお尻。とにかくお尻が大きい。そしてボディラインが出る服を「気持ち良い」と感じるので着る。すると、お尻だけが突き出て見える。

これに対して、男の人はドキッとする。それは自然の摂理であるし、人間の本能であるし、女の私でもこんな服装の女の子がいたら目で追うと思うから「見るんじゃねぇよ!」とは言わない。思う存分、見てくれ。

しかし、「ただ見るだけ」という行為を「触る」とか「淫らな言葉をかける」とか、さらに言えば「アソコを当てる」「乱暴する」「犯す」といった行為に結びつけてはいけない。それはセクハラ・性犯罪だ。

SNSにその日の服を投稿していると、男性からDMでアソコの写真が送られてくることがある。街を歩いていて、男性から声をかけられたことも数知れず。(幸いなことに、痴漢や路地裏に連れ込まれそうになったことはない。宮崎って平和…。)

そして性犯罪の加害者は「あっちが誘ってきた」「そんな服着てるのが悪い」と言う。被害者はこっちなのに。被害者は、ただ自分の好きな服を着ていただけなのに。

男性は、女の子がセクシーな服を着ていると「俺のことを誘ってる」というストーリーが頭の中で勝手に出来上がってしまうのだそう。その結果として痴漢が起こり、そして「あっちが誘ってきた」と言う。これは嘘や言い逃れとかではなく、本当に「俺のことを誘ってる」と信じ込んでしまっているのだ。嘘のような本当の話。

私の「気持ち良い」は私のためのものであって、加害者のためのものじゃない。

夫が「男のためにそんな服着てるとしか思えないんだけど」とキレたのは、最初は浮気を疑ってんの!? と思ったけど、今考えると「セクシーな服」と「性犯罪」が結びついてしまうから、心配の裏返しだったかもしれない。

だけど実際、長袖長ズボンのジャージを着ていても、分厚いコートで体型がわからなくても、性犯罪に遭う女の子はいる。本当のところ、服装なんて関係ない。この真実を知っているのは、性犯罪に遭ったことがある人だけだ。

なら、私は好きな服を着ることを選ぶ。

ゆるゆるTシャツにジャージの私はメンタルが激ヨワなので痴漢に遭っても反抗できない。だけど好きな服を着て背筋が伸びている私はメンタルが激ツヨなので反抗できる。だったら、戦うために鎧を着よう。

P.S.
夫に「私がこの服を着てるのは自分のため」と説明をしたら、渋々だけど理解してもらえたと思う。今では「いいね!」とか「微妙」とかコメントくれるまでになった。だけど夫の中にも境界線はあるようで、NGなときはNGとはっきり言ってくれるので助かる。



最後に。
これを読んでいるのが男性なら「俺は“女の子がセクシーな服で誘ってくるストーリー”をでっちあげたりしない」とは思わないでほしいです。性犯罪者の多くは、同じように「俺はそんなことない」と思っています。あなたが性犯罪者だと言っているのではなく、「もしかしたら自分の都合の良いように解釈してないか?」と、ちょっとだけ立ち止まってくれたら嬉しい。そして、私たち女の子が性犯罪に遭わないように守ってほしいのです。


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