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野球人口減少を解決する方法

おはようございます、こんにちは、こんばんは。
週末の川越市の気温が35度を予想していて怯えているジャーナリストの氏原です。 

さて、今回のオンラインサロンテーマは「野球人口減少問題を考える」にしたいと思います。

第1回目は氏原の個人的な見解を話させていただき、第2回目の「プロ野球選手に早生まれが少ないことから考えられること」へでは昨今、メディアの報道がなされているこの問題についてを考察したいと思います。

第1回「野球人口減少を考える」

今更言うまでもありませんが、野球界は競技人口減少が叫ばれています。

少子化の6倍ペースで野球をやる人口が減っているとも言われ、危機を迎えています。そのため、プロ野球球団の多くは野球教室を開催して、野球振興に努めています。

ただ、以前、Voicyでも話したのですが、「野球人口が減っているから野球教室をやっている」というアナウンスをするのは逆効果だと思っています。

野球人口が減っているとクローズアップされればされるほど「野球って選ばれていないんだ」と言うネガティブなメッセージを放つことになるからです。なので、もう少し考えて欲しいですね。

福知山成美高校の元監督で、現在は岐阜第一で指揮を取る田所孝二監督が「俺たちの時代は水も飲まずにやってきたんだ、1000本ノックを受けてきたとか言ったりする人がいるけど、そんなん聞いて、誰が野球をやりたくなるねん」と話していましたが、野球を好きになる環境を作ることが指導者のやるべきことなんじゃないかなと思います。

だから、この問題が明るみに出た時に僕が答える言葉としては、野球人口も大事だけど、「環境整備」を訴えています。その環境整備とは「指導」のことです。

どれだけ野球教室を開いても指導の中身が変わらないと、結局、同じ問題を引き起こすだけと考えています。栓の抜けたお風呂のようなものです。

つまり、競技人口減少を引き起こしている理由である指導者の在り方を正していかないといけないと言うことです。

ではこれまでの指導者はどんなスタンスだったのか。

勝利至上主義だったと言うことは言わずもがなですが、厳しい指導をすることがメインだったと言うことです。

かつては競技人口が多かったので、篩にかけないといけない。あるいは、競技人口に対して、指導者の数があっていなかった。以前にも書いたかもしれませんが、ポットでのチームが夏の府県大会の決勝戦に進出した時に起きる現象が事実を示しています。

翌年の部員が溢れるんです。

下手すれば、1学年で、2学年分をくらいに増えてしまうことがあります。部員数が倍増するのです。でも、私学でもない限り、入学してからじゃないと部員数は分かりませんから、その時になって、指導者を増やすことなんてできないですよね。

そうした場合、ポットと出のチームの指導者が何を考えるかと言ったら、練習を厳しくするんですね。選手を減らす方向に向かうんです。

これが指導者の真理なのではないかと思います。

つまり、言い換えれば、競技人口が減っていると言うのは野球界にとってはチャンスになると言うわけです。部員数が少ない分、手をかけられるわけですから。

大阪桐蔭の西谷浩一監督が理想的な部員の数について「指導者が手を掛けられる程度に抑えている」と語っています。教えられる限度があることを知っているわけですね。

手をかけられるうちに良い指導概念・指導環境を作ることが求められると言うことです。

勝利至上主義ではなく、上位下達でもなく、怒号・罵声が飛び交う練習風景でもないわけです。

ところが、そうなったらそうなったで、一つの問題が生じるわけです。

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   怒鳴ることで選手を動かしていた
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今まで厳しくしていた、ケツを叩いていた状況がなくなると言うことは、選手たち自身で立ち上がる力が必要になると言うことです。

今までは指導者の言いなりや怒られるからやろうと気持ちに火がついていたのがそれがなくなる。

それはつまり主体性を身についていないといけない。

そして、その主体性は選手の側に理解力が必要となるわけです。

「怒らない指導」って実は今の日本社会にとって意外と簡単なことではないんですね。

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