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喜撰法師が百人一首に残した作品は?

喜撰法師が百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆たつみの方角
☆掛詞・歌枕
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ わが庵は
   都のたつみ
   しかぞすむ
   世をうぢ山と
   人はいふなり

です。

読みは、

♪ わがい
  みやこのたつみ
  しかぞすむ
  よをうぢやまと
  ひとはいなり

となります。

☆意味

わが庵は   (私の家は)
都のたつみ
   (京の都のたつみの
      方角にあって)
しかぞすむ
  (心静かに住んでいます)
世をうぢ山と (それなのに、世を憂いて宇治山に住んでいると)
人はいふなり (都の人々は言っているようです)

となります。

喜撰法師は、六歌仙の一人に名を連ねていますが、

作品として確かなのは、この、

♪ わが庵は
   都のたつみ
   しかぞすむ
   世をうぢ山と
   人はいふなり

の歌だけなのだそうです。


☆たつみの方角

2句:たつみの方角とは十二支の表現です。
東南です。
宇治山は京都から見て、東南の方角にあります。

参考動画


☆掛詞・歌枕

4句:「世をうぢ山と」の部分は、「世を憂」と「宇治山」の「う」の掛詞。



☆文法解説

3句:《ぞ》
   係助詞。
   《ぞ》+《住む》で
   係り結び。

5句:《は》係助詞

   《なり》
   伝聞・推定の助動詞
   終止形に接続




☆鑑賞
喜撰法師が失恋して引きこもりになっているという噂が都で流れました。
それを知った喜撰法師は、噂を否定するかのように、
この歌を都に届けたそうです。



☆出典
「古今集』雑下・983

★関連動画




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