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元祖平壌冷麺屋note(223)

絵本読み5回目は、5年生のクラス。

廊下に貼り出された学生たちの、本の紹介文を読みながら待機した。

5年2組の皆さん、おはようございます。初めての人も多いので、自己紹介をします。名前は、スギチャンです。好きなものは、本を読むことです。

廊下の本の紹介文を読んで、ボクが小中学生の時にも、宗田理の「ぼくらシリーズ」や、さくらももこのエッセイを読んだことを思い出しました。

宮部みゆきや重松清さんの小説は、大人になってから読んでいますよ。

今日は、2冊の絵本を持ってきました。

ちょうど1ヶ月前に、親戚が亡くなって天国に行ってしまいました。それから、死ぬことと生きることについてよく考えています。

そこで、今日は、死ぬことと生きることについて書かれた絵本を2冊、読みます。

1冊目は、「かないくん」。作者は、谷川俊太郎。知っている人は、いますか?(全員挙手)

谷川俊太郎は、日本で一番、日本語を上手に扱う詩人だと思います。絵を書いたのは、松本大洋という漫画家です。映画にもなった「ピンポン」や、「鉄コン筋クリート」という大人も楽しめる漫画を書いています。

それでは、読みます。

(しんと静かに聴いていた)

2冊目は、「はじまりの日」。世界一有名なフォークシンガー、ボブ・ディランのforever young という歌をもとに書かれた絵本です。ボブ・ディランは、ノーベル文学賞も獲っていますよ。

(ええ?と驚きの声)

それでは、読みます。

(読み終えてから、一節だけforever youngを歌う)

ボブの声は、もっとしわがれた渋い声ですよ。気になった人は、本物を聴いてみて下さい。

最後に、ボクの好きな韓国小説の中のセリフを紹介します。

「あなたが過ごした今日という一日は、昨日死んでいった者たちが、あんなにも生きたいと願ったあした」

この言葉は、一日一日を大事に生きようという思いが込められていると考えます。教室の皆さんも今日一日、元気に楽しく仲良く過ごして下さいね。

「かないくん」は学校にプレゼントします。「はじまりの日」は、天国に行った親戚の子どもにプレゼントしようと思っています。

それから、この夏、学校の近くに絵本屋さんがオープンしました。

(私、知ってる!の声)

素敵な絵本がたくさん並んでいるので、興味を持った人は、行ってみて下さい。

それでは、さようなら。

絵本読みを見学に来ていらした校長と、廊下でしばし談話。明日、ユーミンのコンサートを観に行かれるそうだ。

「目に映るすべてのものはメッセージ」という歌詞が好きです、と返したら、同意してくれた。

読んだ絵本のメッセージが、少しでも子供たちに届いていたらいいな、と思います、と話したら、きっと届いていますよ、と話され、隣のクラスにも、絵本屋さんの紹介を直々にして下さったのだった。

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