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モナーク 感想


はじめに

レビュー記事2件目。
今回は前回同様Furyuから出ている「モナーク」についてのレビューです。

あらすじ

霧に満たされ不思議な力場で外の世界から孤立してしまった“新御門学園(しんみかどがくえん)”。目を覚ますとなにも思い出せない。自分を探していた妹「千代」と生徒会長「日向 望」に連れられ学園内を歩いていると、突然異界に引きずり込まれ骨のような形をした異形に襲われる。
そこに謎のぬいぐるみが現れた。ぬいぐるみは「バニタス」と名乗り契約すれば戦う力を与えるという。二人を守るためにバニタスと契約、「虚飾の権能」を与えられる。

元の世界に戻ると、学園長「神宮ソラ」から説明を受ける。
現在発生している霧や異変は、悪魔と契約した他の契約者が原因で、外に漏れないように学園長の力で外界と隔離しているとのこと。

他の契約者を打ち倒し霧を晴らせば学園からは出られる。
元の生活に戻るために、エゴと狂気に満ちた戦いが今幕を開ける。

モナークの特徴

このゲーム最大の見どころだと思うのは戦闘システムです。
ターン制RPGなのですが、行動全てにメリット・デメリットが存在することです。

このゲームでは、攻撃やスキルを使えばHPが減り、権能(簡単に言えば魔法)を使えば狂気ゲージが溜まっていきます。移動しても待機を選べばHPは回復します。
この狂気ゲージが貯まると発狂という状態になり敵味方問わず攻撃するようになり、操作ができなくなります。

実際の戦闘画面

強力な攻撃であればあるほど、HPの減りは多く狂気ゲージは溜まりやすいので、そのバランスを考えながら敵を倒すのは、とても斬新で面白かったです。

感想 ※微ネタバレ

まず全体の感想としては
「面白い点もあるが、ストレスも多く万人受けは悪い」
となります。
※以下少しだけネタバレします。

今回は
・グラフィック
・システム
・シナリオ
・楽曲
の点で、それぞれ語っていきます。

グラフィック

安定のFuryuクオリティ。
可もなく不可もない一般的な出来です。
PS5に対応しているため、今までの作品と比較すれば綺麗になっていると思います。

イベントシーン

表情がすこーし動くようにはなったが、やはり表情筋は死んでいるようだ。
情緒がまったくない。
立ち絵でキャラクターの情緒を表しているのだが、今回は画像のように左下に小さく表示されてるだけ。

なんで改悪した?????

CRYSTARが2018年、このゲームは2021年の発売。
後に発売されたはずなのに、イベントシーンは全て改悪されていた。
表情差分がないのなら、立ち絵を大きく表示するだけでかなり変わる!

イラストも雰囲気とマッチしているのだから、同じ形式のままにしておけば、もっと評価されただろう。

システム

戦闘システム自体は悪くない。他はイマイチ。

まずはアイテム欄
「アイテム名」×数
という表示にするのが一般かと思うが、1個ずつ全て表示される。
状態異常になる度に、毎回下までスクロールするのはかなりストレス。

次に探索。
学園内を探索して、異界の扉を探したり生徒と会話ができるのだが…
こちらはこちらで色々とストレスが多かった。

探索シーン

異界の扉の開け方は面白かったです。
霧の中を探索すると自分のスマホに電話がかかってくるので、電話に出ると異界に繋がるという発想は斬新で楽しめました。

逆にこちらから番号を打ち込んで、違う異界につなげることもできる点は評価できます。

だがしかし、移動が遅すぎる。
避けては通れないパートなのに動きがもっさりしてて、少しイライラ。
霧の中を進む間は勝手に狂気ゲージが溜まりそこでもイライラと、
一つ一つは小さいが、パートごとに毎回同じことの繰り返しをすると、積もりに積もり凄まじいストレスとなってました。

最後に戦闘システム
狂気度とHPの管理をしながらのバトルはとても楽しめたが、キャラをいちいち動かすのは正直いらないと思いました。

戦闘シーン

3Dキャラを存分に使いたかったのでしょうが、敵がほとんど動かない+移動距離制限で戦闘が長引きやすいのがネック。加えてスティック移動なので、やや不便。範囲攻撃はキャラクターの向きで範囲が決まるが、こちらもスティック操作で毎回向かないといけないのはすごいストレスだった。

なにより以上のストレスを抱えながらも、レベル上げが必須であることが一番キツかった。

これなら、BLUE REFLECTIONをベースにスーパーロボット大戦のマス目形式を採用すれば多少はマシになったとは思う。

BLUE REFLECTION TEI/帝より
スーパーロボット大戦30より

※探索サブ要素の生徒同士の会話は、モブ同士の関係値がしっかり構築されてて少し楽しめた。

シナリオ ※微ネタバレ

シナリオは1本道のストーリーで、マルチエンディングに見せかけた単独エンド。
1部と2部に分かれており、1部はキャラクター全員で敵に挑むのですが、味方にも契約者がいるため2部ではそれぞれの結末を見届けるという形になります。
1部ラストで時間操作の権限が出てくるのですが、2部はその力を使いながら全員の結末を見届けた後に、CRYSTAR同様に記憶を持ち越して全員で黒幕を倒すといった流れになります。

2部は正直中だるみでした。
1部が少し長いのも関係あると思いますが、1部の終盤に仲間になる「弓田信哉」というキャラがいるのですが、加入後すぐに2部に入るので愛着がまったく湧かなかったのもあります。
また主人公の結末は全く変わらないので、「まあ結局そうなるよなあ」といった虚しさもありマイナスでした。

また進み方やエンディングは荒削りが目立ち、キャラのバックボーンは魅力的なのに活かしきれてない感は強く感じました。

楽曲

以上3点を見ていただければ、「よく最後まで出来たな」と思いますよね?
実際にやっていくと、慣れはするもののストレスは感じる作りなので辛かったです。

しかしながら…

素晴らしい楽曲が全てひっくり返してくれました。
※ここからは凄まじい補正がかかってます

実はボーカロイドとVtuberのファンなのですが、このゲームのボス戦やテーマソングには、実力の高いVtuberが起用されているのです。

主題歌の「ニヒル」は、バーチャルシンガーの「花譜」に、作曲は「カンザキイオリ」と個人的にはご褒美な組み合わせ!!!

ボス戦の楽曲にも「ヰ世界情緒」に「春猿火」と歌声ではVtuber界屈指の実力派揃いばかり!!

途中の苦行のような作業も、ボス戦で素晴らしい楽曲が保証されているので耐えられました。

テーマソングのゲームの表現が凄まじいので、これだけでも聞いてみてください。

まとめ

ストレスの多い設計ではあるものの、楽曲はとてつもない破壊力を持っているのでボーカロイドファンかVtuberファンなら、最後まで走りきれるとは思います。

でも正直.…、CRYSTARの方が100000倍は面白いのでこちらをプレイすることをオススメします。

※CRYSTARのレビューもしているので、見てみてください。

公式ページはこちら

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