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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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CRYSTAR 感想


はじめに

ただただ感想を書きなぐってるだけですので、読みにくい部分もあるかと思いますが、お許し下さい。

あらすじ ※公式より一部抜粋

異世界「辺獄」に迷い込んだ少女「零(れい)」とその妹「みらい」。
戸惑いながらも元いた場所に帰ろうとする二人。
謎の異形に襲われたものの、妹を守るため異能力に目覚める零。
戦う最中に暴走、自らの手でみらいを殺めてしまう。

絶望する零。そこに突如現れた二匹の悪魔「メフィス」と「フェレス」。
悪魔は零にささやく。
「我らと契約し辺獄の魂を狩り、苦しみの末に流した涙を捧げれば、妹を『ヨミガエリ』させる。」と。

妹のために悪魔と契約した零の、命がけの戦いが今始まる。

CRYSTARの特徴

このゲームの特徴を簡単に言えば「涙を流して強くなるRPG」です。

システム自体は、
MAPを進み、敵を倒してレベリング。ストーリーを進める。
といたってシンプルなゲームとなってます。

しかしながら、

大きな特徴として「装備品の入手方法」が挙げられます。

通常のゲームであれば

  • 敵を倒してドロップする

  • 宝箱から入手

  • イベントシーン後に入手

などが挙げられますが、本作ではそういった手段では、武器・防具は入手できません。

ではどうするかというと

MAP上の敵を倒すと「想いのカケラ」的なものを入手するのですが、
これはいわゆる死者の断末魔であり恨みや後悔の濃縮されています。
これを持っている状態で主人公を泣かせ、浄化することで装備が手に入ります。

※1.武器か防具かは完全にランダムですどちらが出るか、誰のが出るかはドロップするまでわかりません。
※2.専用武器・防具に関しては特定のMAPのボスから確定ドロップします。

これが実に素晴らしい。

女の子の涙に予算を使い果たしたと思うほど、美しさと儚さがあります。

実際のシーン


泣きシーンは複数あり、どれも見とれてしまいました。

主なキャラクター

幡田 零 (はただ れい) CV:近藤玲奈

本作の主人公で16歳の女子高生。
殺してしまった妹の「ヨミガエリ」のために辺獄での戦いに身を投じる。
戦う目的はあるものの、大義名分のないエゴでしかないことに葛藤する。


幡田 みらい (はただ れい) CV:千本木彩花

主人公の妹で超シスコン。
基本的に、姉の零の事以外は頭にない。


不動寺 小衣 (ふどうじ こころ) CV:井口裕香

21歳の大学生。主人公の最初の仲間。
初めて辺獄に引き込まれた際に、お腹の子供を失い、その元凶への復讐を目的としている。
ところどころで入るセクハラは、見どころの一つ。


恵羽 千 (めぐみば せん) CV:井上ほの花 

主人公と同じ16歳の女子高生。主人公の2番目の仲間。
検察官の父に憧れ、正義を重んじている。
辺獄での無法を目にし、正義の名目で零と行動を共にする。
大好物はラーメン。


777 (ななな) CV:諸星すみれ

辺獄で出会った幽鬼。
零に異様に懐いており、零の力になりたいと行動を共にすることとなる。
生前の記憶はなく、なぜ零が好きかは自分でもわかってない。
「えんじょいでえきさいてぃんぐ」なことが大好き。


メフィス と フェレス CV:井澤詩織 & 立花理香

辺獄の管理者にして悪魔。
零たちと契約し、辺獄の魂を狩る「代行者」とする。
性格が悪く、人間は玩具と思っている。

他にもキャラはいますので、気になる方は実際にプレイしてみてください。




ここからガッツリネタバレがあります。






感想※ネタバレあり

全体の感想としては、
面白かったが、煮えきらない
というものになります。

ここからは、

  • ゲームシステム

  • グラフィック

  • シナリオ

の3点で語っていきます。

ゲームシステム

周回前提で4周します。
選択肢でルートが変わることはない1本道のストーリシステムなので、
複数エンドはありません。

バトルは面白いものの、欠点もある。

とにかく遠距離攻撃がウザすぎる!!!!

プレイアブルキャラは4体だが、3人は近接、1人遠距離とバランスが少し悪い。
また、遠距離キャラに関しては中盤でしか加入しないので、それまでは
遠距離モブに苦戦必死。

遠距離攻撃のモブの嫌なポイントで特に

  1. 敵の配置

  2. 敵のAI

この2点は最悪だった。

まず配置。
マップ全体にまばらに配置しているのはいいが、フロアが
地味に広いので、倒すのに手間がかかる。
これがゲームのテンポを悪くしてしまってよくない。

そしてAI
遠距離攻撃持ちに限り、こっちから近づくと離れるという性質がある。
これがただただ最悪だった。
ロックオン機能はあるものの、遠ざかるせいで連続で攻撃ができない。
まばら配置で全方位から遠距離攻撃が飛んでくる中、後退するモブを
チクチク追い回すのは、ただただ苦痛だった。
救いがあるとすれば、防御力は紙なので攻撃回数は少なく済む。

幸いなことに、遠距離攻撃ができるようになれば
紙装甲で棒立ちなので、そこまで苦戦はしなくなる。

グラフィック

3Dモデル自体は、粗はあるものの悪くはない。
戦闘のエフェクトも派手だし爽快感もあった。

イベントシーンは3Dモデルと立ち絵、テキストで流れていく。
立ち絵の表情差分が多く、また声優さんの演技も相まって臨場感は凄まじい出来となってます。

イベントシーン抜粋

※イベントシーンは、最初から最後までフルボイスだったのは高評価

しかしながら…

3Dモデルに表情がない。
これが1番の不満点で、立ち絵とテキストとボイスは完璧なのだが、
真ん中で映り込む3Dキャラの表情に動きが無いので、没入感に欠けてしまい
ストーリーに完全に浸れない。

その分主人公の泣きシーンは凄まじいクオリティとなってます。

シナリオ

どんなグラフィック、システムでもこういったゲームで一番大事なのは
やはりシナリオ。
シナリオさえ良ければ進めていける。

結論をいうと「途中までは最高だが、伏線回収が甘く雑」となります。

ストーリー中盤でピークを迎え、そこからは盛り上がりはあるものの
ピークを超えない。という状態です。

一番の問題はやはり「未回収の伏線」でしょう。

中盤で妹のみらいは、
「両親の事故の際に死亡。後に姉への執着の末『ヨミガエリ』を果たした。」
と明かされるシーンがある。

妹のみらいが姉の零に執着した理由に「血がつながっていない」となっている。また両親の事故はみらいを他の里親に預けに行く最中に、みらいの手によって引き起こされたことも明かされた。

しかし、両親がなぜみらいを手放す決断をしたのかは一切語られないので消化不良気味となる。

また千の母親が敵となったキッカケは、みらいが原因で、母親はその復讐を目的としているとなっていた。

物語のラストで、IF世界のバッドエンドの記憶を持った主人公一同が敵に負けた際、時間稼ぎとしてみらいが、その後傷ついたみらいを千の母親が介抱するシーンがある。

二人も同じように別世界線の記憶を保有するため、話し合うというシーンが入るのだが、どんな内容かはまったく明かされない。

中盤までの復讐への熱が急に冷める描写には違和感しかなかった。

ラストも死んだ二人はヨミガエリを諦める。
零達も運命を乗り越え、未来に向かって生きる。
となっており、goodエンドではある。

まとめ

ゲーム自体はプレイして良かったと思えるような出来ではある。
ところどころで粗い部分はあるものの、
主人公の感情の動きと目が離せない展開の連続に、終わりどきを見失うことが多々あるため、一度プレイする価値はあると思う。

個人的には、人物の深堀りと後日談を充実させて、3Dモデルの表情変化があれば、もっと知られた名作になったであろう。

公式ページはこちら


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