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【自分次第で未来は変えられる】を教えてくれたのは、元夫の不祥事でした ②夫の自供 つづき

↑の続きです。

「どうしても、結婚したい人ができた」
「は?」
「自分でもどうしていいかわからない。お前に不満があるわけじゃないけど、運命の人に出会ってしまいました」
「はあ… で?」
「彼女と彼女の子どもを守りたい」
「子どもいるの!?」
「彼女はバツイチで、小学生の男の子がいる。俺はその子の父親になりたいと思ってる。でも今の家族に不満があるわけでもないから、どうしていいかわからなくて」

気が付けば号泣していました。夫が… なんでやねん!

夫が浮気しているであろうことは気づいていたので、突然こんな話を聞かされても、たいして驚きはしませんでした。泣きも怒りもしませんでした。結婚したい宣言と、よその子の父親になりたい、との決意には驚きましたけれど。ちょっとお熱が出たのかな? まあすぐに熱も下がるでしょう。というのが判断ミスその2。まだ事の重大さが分かっていない私は、そんなことより冬ソナ最終回が気になってしまい、早く話を終わらせることを優先しました。

「すぐ終わる話ではないね」
まずは、この話がすぐに終わると言っていたことに、意味のない突っ込みを入れて。
「で、どうしたいの?」
「どうしたらいいかわからないぃぃぃぃ」
(あんたが泣くな…)
「どうするか決めてから教えてくれる? ってかさ、どんな気持ちでクリスマスプレゼント一緒に選んでたの?」

この日は年末休みで帰ってきた夫も一緒に家族で出かけて、ちょっと遅めのクリスマスプレゼントを選ぶなどして、楽しく過ごしていたのです。ニットの洋服を見立ててプレゼントしたら喜んでくれていたのに。どんな気持ちで? と、聞いても仕方のない問いを投げたところで、チャラララ〜ン。テレビから冬ソナのテーマ曲が流れてきて、話が終わりました。と言うか、終わらせました。続きは明日でいいや。そう思って。これは判断ミスその3でした。

楽しみにしていたドラマの最終回が始まっても、さすがに内容は全く入ってこず、聞こえてくるのは夫のいびきだけ。こんな時によく寝られるわね… さっきの話と言い、この状況で爆睡していることと言い。頭がおかしくなったとしか思えない。明日また、お互い落ち着いてからちゃんと話そう。そんなことを考えて、大事な話をぶった切ってまで見たドラマの結末を理解できないまま、私も気が付けば眠っていました。夫と話せる明日など来ないとも知らずに。 

翌朝早く、夫が身支度をする物音で目が覚めました。慌てた様子で服を着替え。
「彼女が待ってるから帰るわ」
そう言い残して、京都の自宅から単身赴任をしている名古屋へ車で行ってしまいました。え? 車で行くの? 車は置いて行ってよ!   
生活必需品なのに! 

そこから1年。判断ミスしてばかり、突っ込みどころを間違えてばかりの私の元に、夫は戻ってきませんでした。


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