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静かな月曜日の6:43

先週の金曜日、日本にいる母からの郵便物が届いた。
いよいよ冬に突入する国に暮らす私のために、冬服をいくつかと本とアルバムを送ってくれた。
母がそれらの荷物を送り出してからまるまる二か月の時を経て、やっと到着した。届いた洋服からは、二か月分の時の洗礼を受けた香りがする。

週が明けて今日、早く起きたので母が送ってくれた本を開いてみた。
すると、はらりと一枚の紙が落ちてきた。母が短い手紙を挟んでくれていた。簡潔な、だけど大きな意味を持つエール。本も、私のために選んでくれたんだろうなあという素敵な本だった。じんと温かい気持ちになる。
日本にいたときは、母の期待に応えたいと明確には考えていたわけではなかったけれど、やはり兄妹で一番上の立場として、期待を感じることはいろいろとあった。まあ中学受験で受験はこりごりだったから大学受験は海外に逃げたのだけれども。私は勉強はそれなりにできたから、下の兄妹にプレッシャーを与えてしまって申し訳ないと思っている。彼らは彼らなりに自由に過ごせばいい、受かった学校の偏差値がすべてではない。一緒に過ごしているとうざったく感じるけれど、彼らの成長しているときに離れて暮らしているのはかなり寂しいし、もしかしたらこの先後悔するかもしれない。でも、もしつらかったら同じ場所にとどまり続ける必要はないんだよ、ということを姿勢で示せていればいいな。彼らは私のことはそんなに気にしていないかもしれないけれど、私なりに彼らの成長と幸せを祈っている。もちろん完璧じゃないけれど、幸せになるべき人たちだ。

そんなことを考えていたら、だんだん明るくなってきた。少し眠くもなってきた。最近は、朝早く起きて少し作業してまた寝る、というおかしなモーニングルーティーンを習慣にしている。暇だからできること。

雨が降る日もある、風の強い日もあるけれど、一歩一歩進んでいければいい。歩いていければいい。ときどき道に迷ったときには、もらったエールを思い出して。ときどき空を見上げる余裕のある日には、誰かにエールを送ったりもして。


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