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🎬MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない ネタバレ感想

※この感想にはネタバレが含まれています。



小さな広告代理店で激務に追われる日々を送っている吉川朱海は、憧れの女性のいる大手広告代理店への転職を考えていた。
そんなある月曜日、2人の後輩社員から今の1週間が何度もタイムループし繰り返されていることを知らされる。
朱海たちはタイムループから抜け出すことができるのか?
そもそもタイプループを引き起こしている原因はなんなのか?
朱海たちの苦悩と葛藤、時間を進めるための闘いが始まる。

毎週やってくる同じ月曜日。社員全員がそのことに気づき、全くそのことに気づいていない永久部長(マキタスポーツ)に原因があることに行き着くのだが、前半は完全にミスリードされ核心からそれていってしまう。
ここまではタイムループものなので何度も同じシーンが繰り返されて多少イライラしながら観たのだが、タイムループの本当の原因がわかるところから映画全体が熱をおび始める。

タイムループは漫画家を目指していた永久部長が15年前に描き上げられなかった漫画への後悔が引き起こしているものだった。
社員全員でタイムループから抜け出すために永久部長に隠れて未完成のアナログ漫画を描き上げていくのだが、現実の世界でこれから進むべき道に悩む朱海たちに、やさしいタッチの漫画が人生とは?幸せとは?と問いかけてくるようで、温かく、それでいて悲しく胸に迫ってくる。
後悔するだけの人生を何度も繰り返す男が主人公の漫画なのだが、それまではバラバラだった社員全員がだんだんとひとつになり、そして漫画に魅了され完成させていく姿は感動的。
漫画の結末はどうなるのか、タイムループから抜け出せるのかが最後までスリリングなのだが、人生の幸せとはやはりいろいろな人との関わり合いなのだと朱海が気づき、みんなが一歩だけ前に踏み出していくラストはよかった。
そして漫画の結末にも目がうるんでしまった。
ナンセンス映画のつもりで観始めたら、意外な感動作で驚いた。
マキタスポーツがオヤジギャグを連発するちょっとウザい永久部長を演じているが、そんな大人でも何歳になっても人生の夢に向かって前に進めるという希望も与えてくれる。
前半の展開に我慢した分、後半ちゃんと感動させてくれる小作ながら観るべき映画。

#映画感想文
#映画
#MONDAYS

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