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ボトムアップで改革などできない

改善と改革

先日、数名と話している中で話題になったのは、ある団体でのQC発表会の事例です。
この事例は、お客様がいらっしゃってある手続きを行う際に、複数の部署で手続きをする必要があるので、わかりやすくするために順番と行き先を示した地図を作成し配布しようというものです。
何が話題になったかというと、地図を配布するよりもお客様が一つの窓口ですべて手続きが完結するよう改善するほうがより効果的だがそのような提案が出ないことに問題があるのではないかということでした。
まさしく、地図の作成は改善的でありであり、窓口の一本化は改革的と言えます。

提案の類型

他の企業でも、提案制度を導入するとこの設備を導入するともっと作業が早くなるとか、このシステムを導入すれば作業が楽になるというような提案が見受けられます。
でも費用はどのくらい? 一体誰がそれをするの?
どこまで現場の方々に提案を求めればよいのか?
個人的には、提案のレベルは次の3段階に分けられると思っています。
1.自分たちだけで実行できる提案
2.投資が発生し、管理者の承認が必要な提案
3.投資が発生し他部署との調整が必要で役員の承認が必要な提案

改革はトップダウンで行う

1から3に行けば行くほど改革的な内容となります。
もちろん現場の方々が3のような提案を行うことを否定しませんが、単に上層部に判断を委ねるような不平不満的な提案とならないよう気をつけることが必要です。
しかし、本来3のような提案は上層部で考え意思決定すべき内容です。
それが実施できていないほうが問題です。
上記の例で言うなら、窓口の一本化するのであればシステムの統合や組織の簡素化、社内ルールの変更など実現までさまざまな障害があるでしょうから、トップが決定し上席者が実行するというのが本来行うべきことだと思います。
尊敬する経営者が「トップが意思決定を間違えたら会社は危ないが、部長が失敗しても会社が潰れることはない。だから思い切って挑戦してほしい。」と管理者に向かって発言したことを思い出します。
つまり上位に行けば行くほど、部下のマネジメントだけでなく影響度が高い意思決定をしなければならないということだと理解しています。
「改善はボトムアップで行うが、改革はトップダウンで行う」
確固たる理念方針と実行力が求められています。


真面目なYouTubeもやってます。


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