上野でみた大道芸 後編【2010年5月】
(つづき)
チビッコや家族連れをはじめとして、すでに二百人以上の見物客が集まっており、そのお客さんたちの反応もとてもよく、雰囲気の良い大道芸が続いていました。
二人で投げ渡すクラブの数は、3本、4本、そして6本へ。
華麗に宙を舞い続けるクラブが、見ていて美しくもあり、楽しくもあり。
適時適時にあがる歓声や拍手が空間を盛り上げていました。
その後も二人が背中合わせの状態でクラブを投げあいながらキャッチしたり。
さすがブラザーズです。
阿吽(あうん)の呼吸と言うのでしょうか、息がぴったりあっています。
一方が息を止めたら、もう一方の息も止まってしまうのではないかと思うほどです。
お客さんの大きな手拍子に合わせて、7本のクラブを二人で投げあい、最後は兄を名乗る人が7本のクラブを順番に受け取って行くと、なんか大きな花束を抱えてるみたいになってました。
弟を名乗る人はほとんど喋らないけれど、表情や体全体を使ったジェスチャーなどをしているのが、なんとなく健気さを感じさせます。
そしてジャグリングショーはクライマックスへ。
なんと二人が向き合って、10本のクラブを投げ渡すのに挑戦するとのこと。
シロート目には、8本でも9本でも10本でも、二人の間でたくさんのクラブが行ったり来たりしてるなー、ぐらいに思うけれど、実際にやる人にとっては1本の違いが飛躍的な難易度アップにつながるのだろう。
1回目の挑戦では残念ながら失敗。
つづいて2回目の挑戦。
二人の間で規則正しく10本のクラブが宙を舞いつづけ、そしてキャッチに成功。
盛り上がりは最高潮に達し、大きな拍手に包まれました。
二人合わせても腕が4本しかないのに、10本のクラブを投げあってキャッチするってすごいな。
「シルク・ドゥ・ソレイユ登録アーティスト」というお二人。
“登録アーティスト”がどんな位置付けなのかわからないけど、シルク・ドゥ・ソレイユといえば泣く子も黙る世界最強のサーカスショー集団です。
しかしこの二人がすごいのは技術だけでなく、世界的に大掛かりなショーでするような演目と大衆的な大道芸、それを両立させて、のどかな上野公園で大道芸として成立させてしまっているところかなと思いました。
おわり
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