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アシキャスダイアリーvol.4 ~天才の描く世界はよくわからない。~

宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』を遅ればせながら観てきた。

わたしが吉野源三郎の原作本をこの映画をきっかけに15歳、31歳の時に続いて3回読んだ話は先日したが・・
まず、映画は原作の話とはまったく異なるもの、なのね。

映画にはアオサギが出てきて、原作を模倣しているだけではない、ということくらいは知っていたけれど、
2時間10分のこの映画。予習を極力しないで、原作で描かれていることをどう宮﨑駿が表現しているのか、どの部分を使うのか、そんな思いで最後まで観てきて、(どんな映画かほとんど情報を入れないようにしたからね・・・)
あれ?主人公の13歳の眞人が亡き母の形見として”大きくなった眞人さんへ”と裏表紙に書かれた『君たちはどう生きるか』の本を実家で見つけてそれを読みながら、涙する、というのはわかった。

けれど、映画のストーリーはもはやカオス。宮﨑駿にしても、私たちが生きてきたこの世の中は、混とんとしたカオスだ、その世界観を映像で表現したらこうなった、としか言いようがない。

とことん、宮﨑監督、そしてジブリらしい要素が詰め込まれた集大成なのかもしれないけれど

フツーの一般人が見て、何を感じるだろうか?何が伝わるだろうか?3回も原作を読んで、この小説の伝えたい部分をよく咀嚼してきたわたしには正直わからなかった。

それに、これはもう個人的な感じ方のだけど、わたしが女であるからこそ感じるのかもしれない嫌悪感すらこの映画から感じた。

それは

個人的には”なつこ”が美人に描かれているのが気に入らない。なつこが嫌いだ、って思ったわけ。

目は大きく、唇は口紅でつやっとピンク色していてふっくら色っぽい。どうせなら、後妻には黒木華のような気品あるけれど控えめなしょうゆ顔だったら好感が持てて、印象はまったく違っただろうなぁと。

主人公眞人のお父さんも、なつこに対しても、年頃の子どもなら、自分のこんな親って、なんなんだよって思うのは当然だろうな・・・

見終えてから、ネットでちゃかちゃか検索すると、観た方がブログやらサイトやら、You Tubeでそれぞれ徹底解説をされているので、観た方の感じ方もそれぞれ。ありきたりな感想や批評はつまらないと思いますので、この辺にしておきましょう。

最後に、わたしなら
この映画のタイトルは『アオサギと僕』にするかな。

宮﨑駿さんの映画って、不思議と繰り返し観るようなそんな映画が多いんだけど、おそらく、この映画は何回も繰り返し見る映画ではないかな。きわめて難解で、凡人のあたしには天才の頭の中は理解できませぬ、でした。

でも、まだ観てない方は一度は、観てみると良いかと!観る価値は確実にありますよ。


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