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幼き日のいたずらと成長


"いたずら"というよりはそう。
もうこれは一線を超えてしまった犯罪なのだ!
してはいけないことのトップ3のひとつである。

当時僕は小学3年生(9歳)だから昭和61年か、
その頃の遊びは公園で友達とベッタン(マルや四角の厚紙にキャラクターの絵が入ったカード)を持ち寄っての自慢大会だった。
僕はいつもポケットに数枚のカードしか持っていなかったし、今ではどんな絵柄だったかも覚えていない。
ある日、転校生がやってきて、その子はとてもいいところの坊ちゃんで、ベッタンも袋にいっぱいもっていた。
その珍しいベッタンに魅了されたのか、
僕はその子とベッタリ遊ぶようになった。

いつもの公園に行くまでに結構大きめの商店街がある、その一角におもちゃ屋さんがあった。その中で人通りの少ない奥のコーナーにベッタンは売られている。一枚一枚袋に入れられて紐で縛ってひとつづりで吊るされていた、好きなカードを引抜き、レジにもっていく、1枚20円とかだったと思う。
そう!レジにもって行ってお金を払わないといけないのだが、僕は引きちぎった袋を服の中にしまいこみ走って逃げた!
一緒にいた友達のところまで走って逃げたが店主にすぐに捕まってしまった。
友達も一緒になって泣いて謝った。
盗ったものを見せろと言われて僕らは
持ってるコレクションを全部見せた。
友達は袋ごと差し出した。
たくさん出したら許してもらえると思ったのだと思う。
それは逆効果だったらしく、いままで盗んでたのはお前らか!と
あらぬ容疑まで全て僕らのせいになった。
僕の母親が呼ばれて、店主に1万円支払って
おとがめなしとなったが
家に帰ってからそれはもうこっぴどく怒られた
他人の物を取ってはいけない!
強く心に刻まれた出来事であった。
…数ヶ月後、
公園でラジコンをカッコよく走らせている上級生がいた。
僕はラジコンにとても憧れた!
公園の横にはプラモデル屋さんがあり
紐付きだが、戦車のラジコンが3000円で売られていた。
1日50円のお小遣いではとても買えない。
だが翌日僕のベットの下には戦車のプラモデルが隠してあった。
プラモデルは組立式で僕には1人では作れない、だから兄に組立てをお願いした。
兄が言った「こんな高いのどうしたん!?まさかまた盗んできたんか!?」
「ちっちがうよ!!盗んでないよ!今度はちゃんと母さんの財布から3000円もっていったよ」
そう!他人の物をとってはいけない!
そうやって
僕は少しずつ成長していった…

(注)昔の記憶なので商品の販売方法や値段、風景や行動は事実とは異なります。

子供のころ公園にて