スカボローの市場に行くなら
スカボローの市場に行くなら
パセリ、セイジ、ローズマリー、タイム・・・
そこに住んでいるあの人に伝言を
かつて心から愛したあの人に
麻のシャツを縫うよう伝えてほしい
パセリ、セイジ、ローズマリー、タイム・・・
針を使わず縫い目もないシャツを
そうすれば、あの人は再び私のもとに
それを涸れ井戸で洗うよう伝えてほしい
パセリ、セイジ、ローズマリー、タイム・・・
一滴の雨も降らない土地の井戸で
そうすれば、あの人は再び私のもとに
1エーカーの土地を探すよう伝えてほしい
パセリ、セイジ、ローズマリー、タイム・・・
海と岸とのあいだの土地を
そうすれば、あの人は再び私のもとに
革の鎌で刈り入れするよう伝えてほしい
パセリ、セイジ、ローズマリー、タイム・・・
それをヒースの紐で束ねるよう
そうすれば、あの人は再び私のもとに
スカボローの市場に行くなら
パセリ、セイジ、ローズマリー、タイム・・・
そこに住んでいるあの人に伝言を
かつて心から愛したあの人に
------------------------------------------
だれもが感情移入できるよう、「恋人」が男女どちらにもとれるよう、手を加えて翻案しました
スコットランド民謡から着想を汲み、「五番街のマリーへ」にインスピレーションを与えたであろうこの詩
縫い目のないシャツ、涸れ井戸での洗濯、海と陸のあいだの土地、革の鎌での収穫・・・
かつての恋人あてに伝言を託すものの、所詮は実現するはずのない無理難題
奇蹟でも起こらないかぎり、その人はもう戻らない
どうあがいても・・・
反戦への思いを込めたサイモン&ガーファンクルの原曲(イギリスの伝統的バラッドをアレンジしたもの)に、多くのシンガーがそれぞれの流儀で各々の思いをこめてカバーしています
皆さんに、想いを寄せたがもう逢えなくなってしまった人がいたら
その人への滲む想いを胸に、曲に耳を傾けてみてください
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?