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終わっていない文化祭(前編)


小野寺暁は、秋になり、川﨑に訪れた。

星岡葉月…中学から高校も一緒だった。
好きである。大学生となった現在でも
彼女を忘れられない…
色々妥協して交際したが、やはり彼女の影が
ちらつき、結局ダメになる繰り返しだ。

文化祭で和風メイドカフェをやることになり
備品やら、買い出しを小野寺は葉月とコンビを
組んで動いた。
クラスメイトたちは小野寺たちが中学時代から交際していると勘違いしていた。
葉月は野良猫みたいにフラフラしていて
小野寺は飼い主のように探し回っていた…

小野寺としても都合がいいので、否定せずに
まるで彼氏面していた。

学園祭では葉月に受付をしてもらい
小野寺は勧誘に向かった…

忘れられない横顔…

美しい看板娘の効果か、店は大盛況となった…
そんな時だった。
恰幅のいい大学生みたいな男が店の前で
騒ぎ出した
「なにしてるんだよ❗️オイ!担任教師を呼べよ❗️」
担任が呼ばれ、騒ぎに注目され野次馬が集まる。
「困るんですよ❗️婚約者をこんな遊郭の見せ物みたいに扱われて不愉快です❗️」
「ああ、いやですね、生徒達の自主性をですな」
「だ、か、ら、こういうことされると変な虫がつくでしょ、やらせないよう指導してくれって
頼んだじゃないですか」

婚約者❓ 
え、小野寺は?

「ああ、小野寺クン」
知らない男に呼ばれ、びっくりする
「キミに任せておいたのにさー
これは裏切りだよー葉月のことちゃんと守ってよね〜」
そう吐き捨てて、葉月を連れて帰って行った…

事情を聞かれるが、小野寺自身ワケがわからず
「ちょっと話せない」とまるで口止めされてるように振る舞った後、担任に呼ばれた。

「悪かったな」
「いえ、あの人は」
「星岡の婚約者だよ」
「ホントなんですか」
「アイツの実家有名なラーメン屋なんだろ
あの男はそこの弟子で、星岡が高校を卒業するタイミングで支店を任されるらしいよ」
「それでその結婚するんですか」
「そうみたいだよ。だからとにかく男を寄せつけないでくれって言われてな…
まぁ美人だからな、心配になるのはわかるが、
小野寺がうまく取り持ってくれてたから、
事情を知ってるのかと思ってた…すまんな」

それから学年が変わり、小野寺は理系クラスのため、クラスが変わり、
3年の夏休み明けだった。
星岡葉月は高校を退学した。

妊娠したからとか
婚約破棄になったとか
色々な憶測がたったが
結局誰も彼も進路のことで頭がいっぱいで
深く追求しなかった…
小野寺は1浪して志望校に入った…

それから成人式で中学時代の同級生、西村由伸からもたらされた話で
すっかり勉強も何もかもが手につかない。

だから来た…川﨑トロピカルに

続く

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ホントにありがとうございます😭 さらによい作品を作り還元していきたいと思います♪