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「日記」予測不能にもほどがある 昭和的実録海外ひとり旅

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既に半世紀前、プライベートでの初めての海外ひとり旅時の一年半程の日記です。 旅行日記であるにも関わらず、その地の紹介や感動などは余り書かれておらず、ただ自身の上に絶え間なく押し…
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#一度は行きたいあの場所

予測不能にもほどがある 27 (旧ユーゴ)|イタリア編 (4 昭和的実録 海外ひとり旅日記

        日記_029 これぞ、ITALIA   04-(2 / july 1978 先ずはVenezia Triesteから即列車だから、劇的にItaria感を味わっている訳では無いところが何か腹落ちしない。 (カンツオーネの歌声でも聞こえてくれば、話は別だが・・・) 確かにRome方面からVeneziaへ向かっていると云うのなら大いに(筋が通っているのだが)、アドリア海側のTrieste方面からと云うのがしっくり来ない原因なのだろう。 (どうでもい

予測不能にもほどがある 26 旧ユーゴ|イタリア編 (3 昭和的実録 海外ひとり旅日記

        日記_028 生きているということ   01-(2 / 02 / 03 / july 1978 「ドコデモ ドア」 Dubrovnik この街は生きている。 (観光地(旅の通過点のつもりで立ち寄ろうとした街であり、聞き知っていた訳ではない)という名声に胡座をかくでもなく、その遺産に寄り掛かるでもなく、そんなことに意を介しない人々の暮らしが普通に見える街というだけ。 比喩に例えられるような“中世が生きている”などと云う意味ではない) Athen

予測不能にもほどがある 25 旧ユーゴ|イタリア編 (2 昭和的実録 海外ひとり旅日記

        日記_027 非の打ちどころの無い街   29 / 30 / jun 1978 海に傾いた街 バスは既に夕闇の中、おそらくこの辺り素晴らしい渓谷が展開されているだろうことは、時折ヘッドライトに照らし出される覆い被さるような岩陰で想像はできるのだが、そんな中を悪戦苦闘しながら走るバスを思い描くばかりで、景色を堪能する術もない。 峠の頂上らしき(暗黒で分からない、唯 寒風が吹き上げてくるコトで察せられるだけだ)に小屋があり、一回だけの休憩をとる。 ガ

予測不能にもほどがある 24 旧ユーゴ|イタリア編 (1 昭和的実録 海外ひとり旅日記

        日記_026 シアワセの国  26-2/ jun 1978 途中Jimmyの友人のIsmaniと合流し、英語の先生と共に、彼の部屋に入ると楽しい晩餐はパイとアイラン(ヨーグルトに塩を混ぜた飲み物でトルコ発祥)で乾杯となった。 (実はここはJimmyの家ではなく、Ismaniの家であった。これからあちこち引き回されながら有りったけの友人を紹介されたので、誰が誰だか何処が何処だか、混乱してしまったのだ) しかしお互い旅の疲れか談笑も早々と切上げ、

予測不能にもほどがある 22 ギリシャ編 (8 昭和的実録 海外ひとり旅日記

        日記_024 Athosは遠かった  23/ jun 1978 頑張れっ Tessaloniki 早朝に着いたTessalonikiの駅前の公園は、テントを張った避難民で、溢れていた。 不謹慎な言い方なのだが、瞬間ジプシーのテントかと誤解してしまった。 (実際自分は現在まで大きな災害にあったことは無いので、事の重大さが理解できていないのだ) 皆、端正な身なりをしていることが、余計地震のリアルさを自分に教えている様であった。 諭す様な歩調(

予測不能にもほどがある 21 ギリシャ編 (7 昭和的実録 海外ひとり旅日記

        日記_023 夢は叶っている 15 / 16/ jun 1978  同室のEngland人 Athensに戻れば戻ったで、途端に憂鬱になる。 2日続きで夜、思い切って洗濯をすれば、些かの気は落ち着くか。 John’s Placeの同室に、MarkというEngland人が入って来た。 なかなか気さくで、俺の英語を褒めてくれた。 (恐らく俺の英語はQeen’s English仕立て(American Englishは習ってはいないし、知らない)で、Eng

昭和的実録 海外ひとり旅日記        予測不能にも程がある トルコ編 01

(この記事は誤って削除してしまったものを復活させたものであり、内容は以前の 昭和的実録 海外ひとり旅日記「予測不能にも程がある トルコ編 01」に同様です。あしからずご了承ください。) 日記_001 初めての英語が虚しく響く 20/mar 1978 13:15 PIA753便Haneda---beijin---IsramabadPIA703便 乗換---Theheran--- 初めての海外旅の始まりは、羽田から途中北京で1時間のトランジット。 セキュリティもなさそうな