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記憶をつなぐカフェ【レボン快哉湯】@入谷

千鳥破風の趣あるこちらの建物はかつて【快哉湯(かいさいゆ)】という名の銭湯として営業していた。一度だけ足を運んだことがあるのだが、立派な富士山のペンキ絵があり、清潔感のあるステキな銭湯だったと記憶している。

【快哉湯】自体は2016年に廃業してしまったようなのだが、2020年に【rebon Kaisaiyu(レボンかいさいゆ)】として、新たに生まれ変わったとのこと。

入口は銭湯として利用されたままの状態が残されており、中央に傘入れ、両脇に下駄箱がある。

女湯側の引戸を開けると、もともと脱衣所だった場所がカフェエリアで、浴槽があった場所は設計会社のオフィスとなっている。

番台も残っており、なんと、座ってもよいとのことだったので、座らせてもらう。

番台から見える景色はこんな感じだったのか。

中の様子がわかるだけではなく、後ろの状況もわかるよう、鏡も置かれていたりしている。

カフェエリアは二手に分かれており、入って左手側はかつてロッカーがあった場所に棚が置かれ、展示スペースとなっている。

カフェエリアと設計事務所はガラス戸で仕切られていて中の様子を覗くことができる。

と言うか、中に入って見学してもよいというではないか!!

かつて洗い場だった場所は床が貼られ、作業用の大テーブルが置かれているが、壁には当時のペンキ絵がしっかりと残っている。

しかも、銭湯時代は片側半分の絵しか見ることができないが、2枚が一つに繋がった景色として見ることができる。

ペンキが少し剥がれ落ちてはいるが、鮮やかで躍動感あるペンキ絵。

ちなみに、銭湯時代の写真。

少し形を変えてはいるが、浴槽なども残されている。

また、ここの銭湯のいいところは、建物が箱型ではなく、アールがかっているのがまた味があってよい。

銭湯をオフィスにするだなんて、オシャレだねぇ。

【快哉湯】が廃業したというニュースを聞いたときは、足しげく通ったわけではないので、何も言える立場ではないが、記憶に残る銭湯だっただけに、少し寂しい気持ちになったが、ここまで銭湯時代の雰囲気を活かして再生されたことは嬉しくもあり、後述するカフェと込みで長く続いてほしいと切に感じた。


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