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オーストラリア農業の先進性から学ぶ! 第58回 農業投資におけるデューデリジェンスの重要性

前回までは農業事業の中でも、真新しい投資機会が増えている「植物工場」分野に焦点を当て解説しました。今回は総括を兼ね、農業事業に投資を行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値・リスクなどを調査する方法について解説します。

農業事業の投資は、①農場(農業事業含む)購入や②技術(新しく開発された商品)を市場に出すために必要です。そのために欠かせないのが「デューデリジェンス(Due Diligence):適正評価手続き」です。デューデリジェンスは、不動産を購入する際の調査に似ています。購入前に問題があるか否かを判断するための基準軸とも言えます。

農場購入のデューデリジェンス

農場を購入することは複雑な手続きであり、購入を検討する際や特定の日の契約前までに、デューデリジェンスを済ませておく必要があります。またデューデリジェンスの際は、第三者機関、専門家より、農場の状況に合わせたアドバイスを受けることも重要です。

調査の範囲は、物件、場所、提案された農業活動によって異なります。たとえ小規模な農場を買う場合であっても、投資リスクは付き物であり、購入の決定や支払う価格に影響を与えるリスクがないよう、すべての側面をチェックすることが必須です。

②技術的デューデリジェンス

技術的デューデリジェンスとは、農業で使われる新しい技術を専門家が確認し、成長のための計画を評価することです。これにより、投資家は難しい技術情報をわかりやすく説明してもらい、リスクや機会を正確に見極めることができます。その結果、全ての事業関係者が同じ方向に進むことができます。また、第三者が技術的デューデリジェンスを行うことで、合併や買収の信頼性が高まります。情報漏洩のリスクを回避しつつ、客観的な視点を得ることも重要です。

まとめ

農業事業への投資は、大きなリターンをもたらす可能性がありますが、その成功には綿密なデューデリジェンスが欠かせません。綿密なデューデリジェンスをしっかり行うことで、投資リスクを最小限に抑え、成功への道を切り開くことができます。農業事業におけるデューデリジェンスの重要性を理解し、投資の成功を目指してください。

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