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ジョンホンの身辺雑記_04_『オッペンハイマー』『悪は存在しない』

今日はグランドシネマサンシャイン池袋でノーラン最新作『オッペンハイマー』をIMAXで観ようと電車に乗った。
と、ヒイから「今日なにしてるのー」とLINEがくる。

ヒイは映画大学の同期で、卒業してから10年間
映画畑の撮影部としてたくましく生きている。
Netflix『幽☆遊☆白書』にも撮影部で入っていたな。

ここだけの話、誇らしい自慢の同期だ。

自分から誘っておきながら、日比谷で藤井道人の最新作を観るからこっちへ来いという。

結果、『オッペンハイマー』IMAXを譲歩して『悪は存在しない』を渋谷で観ることにした。
表参道なら、帰り道だから寄れるという。
互いに映画鑑賞後に表参道でコーヒーでもしようとなった。

因みに、去年の今頃『オッペンハイマー』は世界で封切りされたが、ここニッポンでは「原爆の父のお話」という理由だけで公開されないと当時は言われていた。
クリストファー・ノーランの最新作なのに、である。

深作欣二の遺作『バトルロワイヤル』(2000)の上映を「子供に悪影響」と映画を観てもいないのに遮断しようとしていたバカな政治家がいたのを思い出した。傑作なのに。
R-15+上映に着地したよなぁ。

だから俺は、昨年に5年ぶりに訪ねた韓国の劇場で『オッペンハイマー』を観た。
が、人物とセリフが多く、ノーランお得意の時間軸のねじり構成も満載で、ハングル字幕で観た俺は英語と韓国語がわかるとはいえネイティブではなく、おそらく7割くらいしか理解できなかった。

しかし、やはりキャピタリズムの流れにはニッポンも従うしかなかったようだ。
ハリウッドにとって大きな市場の一つであるニッポンで公開されなかったのにも関わらず、世界での『オッペンハイマー』興行収入はノーラン監督作史上最高額に達した(たしか)。

世界に一年遅れて、ニッポンでも公開されたのだーー

ーー『悪は存在しない』を観ていました。

映画を観る前に宮益坂のカフェで作業していたのだけど、腰の曲がった老女が杖をついて入店してきて、一苦労して俺の隣の席についた。

少しすると、レジの店員に「すみません」を連呼。
しかし、店員気づかず。
どうやら前会計のシステムを知らなかったみたい。
俺が店員を呼びにいき、セルフの水も老女に持っていった。

ドリンクを頼まず、サンドイッチを食した老女は言った。
「もっと美味しいものが食べたかったわ」
「親戚にしてくれて有難う。あなたの人相はとても良いわ。きっと成功する」
そう言い放って彼女は去った。

「成功」の定義は各人よりけりだけど、なんだか今日はGood Day:)

P.S.
その老女、最近救急車での搬送・入退院を繰り返している俺の祖母の顔にとてもよく似ていたなぁ。

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