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パレスチナとイスラエルに寄付した話

日本赤十字のイスラエル・ガザ人道危機救援金に20万円を寄付しました。

学生の時に、イスラエル・パレスチナを2回訪れ、双方にたくさんの友人とかけがえのない思い出があります。

個人的に、イスラエルは世界で一番ヒッチハイクの難易度が易しい国でした。快く多くの人が目的地まで送ってくれます。車中で、言葉が通じる通じない関係なく、お互いのことを知ろうと心を開き歩み寄る姿に、ヒューマニズムの真髄を感じました。

あるイスラエル人とヒッチハイク中に意気投合し、彼らのエジプトへの家族旅行についていきました。ロシア語しか話せないママが私をとても可愛がってくれて、翌年も彼らの家族旅行に参加するなど、忘れられない思い出です。

一方パレスチナでは、イスラエルによって違法に建設され(2004年に国際司法裁判所が「占領地での分離壁建設は違法にあたり、中止・撤去すべきだ」との勧告的意見を言い渡し)、人々の自由を奪う分離壁を目にしたり、アル・アマリ難民キャンプでイスラエルにより故郷を奪われ難民となった老人の話を聞きました。

「世界から忘れ去られることが一番怖い」と言っていた彼の言葉が、ずっと頭の中に残り続けています。

またカフェで仲良くなったパレスチナ人の女子大生とエルサレムの街をデートする中で、ニュースや教科書の中で見てきた悲惨なパレスチナというステレオタイプな印象以外の多様な一面を知ることができました。

そんな思い出深いイスラエル・パレスチナで、言葉にもしたくない暴力の連鎖が続いており、とても心を痛めています。

また、多くの人が犠牲になり現在進行形で苦しんでいる人がいるにも関わらず、SNSやニュースでは、まるでスポーツの試合の解説のように、自分の知識をひけらかしながら語る人や、そこに人々の営みなど全く存在しないかのように、国や人種、宗教といった大きな枠組みで、この問題を消費していく人が溢れており、とても違和感を覚えました。

私も両国に友人がいるので、双方の言い分を知っています。国際法を専攻していたので、パレスチナ問題の歴史や国際法上における地位、政治状況も知っています。

イスラエル政府とハマスのどちらも支持していません。片方に肩入れしようとは思いません。政治や宗教、民族の問題として今回の事象を捉えたくはありません。だけど無関心でもいられません。

こんな考え方は笑われるかも知れませんが、これは誠実さの問題だと思っています。だから今回、いま自分にできる行為の一つとして、寄付をしようと思いました。

本来このようなことは、他人に公表すべきではないと思いますが、これを見た誰かが、何か行動を起こすきっかけになればと思っています。

ガザにおける早急な停戦と、少額ではありますが、この寄付によって、人種や宗教関係なく、今回の人道危機によって傷ついた方々の助けになることを切に願っています。

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