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砂漠

砂漠は孤独だ。

人も動物も植物も。この世のあらゆる生命を寄せつけない。

周囲の環境に迎合することも、他者への忖度も存在しない。

生命の営みを根源から破壊し、静寂に包まれた砂の世界を作り上げる。

砂漠は虚無だ。

絶対的価値は存在せず、何も生み出さない。

砂漠で動いているのは太陽だけ。東から昇り、西へ沈む。365日ただ漠然とその繰り返し。

自ら作り出した孤独の世界で、虚無に包まれた日々を送る。

哀れに思う人もいるかもしれない。
理解できないと不快に思う人もいるかもしれない。

だけど私は、そんな砂漠が好きだ。

孤独な砂漠で、一人横になる。

真っ新な砂の上に倒れ込み、肉体が地中に埋もれ、地球と徐々に一体化していく。

地球の一部になった私は、大気圏を超え宇宙へ飛び出す。

宇宙は無関心だ。

私のあらゆる問いかけを無視する。

人生は無意味だ。

人生の意味を考えても決して答えは見つからない。私たちは無意味で不条理な世界に存在している。

だけど逃げてはだめだ。

砂漠のように孤独でも、宇宙がどれほど無関心でも、人生に意味がなくても、それでも私は生き続ける。

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