異業種からラーメン屋を目指すワケ
私にはラーメン屋の開業を目指す理由がある。
その理由は・・・
『親父がラーメン屋をしていたから』
安直でしょう?
しかもこの夢は幼少期からの夢ではなく、社会人になってから湧き出てきた歴の浅い夢で、料理の勉強も夢を志してから始めたばかりで薄い知識を持つ程度。
なぜそんな突拍子もないような夢が湧き出てきたのか。
それは親父がラーメン屋をしていたから。
数年前に親父のラーメン屋は予期せず突然閉店してしまった。その上、再起はかなり困難な状況。
そのあと間もなく、親父は諸事情で料理を作ることが難しくなった。
閉店以降、在りし日を知る方々から温かいお言葉をいただきながら過ごしていた。
そんな中で常連のお客様や関係者、友人知人からは
「また親父さんのラーメン食べたいな」
「ラーメン屋やってほしい!」
「もう一回だけでいいから食べたい」
といった有り難いお言葉をいただけることも多々あり、これまでに経営には携わっていなかったものの、我が父の店ながら大変誇らしく感じる事ができた。
一方で感じた歯がゆさ。
店はないし、親父も復帰は難しい。レシピも親父の頭の中で聞き出すのも難しい。
親父に頼らない業態としてカフェも考えたが、コーヒーは淹れて飲むのが好きなだけで仕事にしたいわけでもない。
いただけたお言葉にも感謝はもちろんあったが、ぼんやりとした返事を繰り返していた。
どうしたものか・・・
広い選択肢に思考を巡りに巡らせていたある日、店主が顔見知りの居酒屋に行った。
その店主もよく父の店にいらしていた方で、話題はやはりラーメン屋について。
『ラーメン屋またやらないの?食べたくてさ〜』
「状況もあるので・・・カフェとかどうっすかね??笑」
『カフェか〜そっか〜。それで、ラーメンは〜?』
この会話で考えがまとまった。
父の店のお客様に食べ納めもしていただけていない現状。
カフェではなくラーメン屋が求められている現実。
ってか、俺だって家族だって親父のラーメンをまた食べたい!
一から学んで再現して作ってみたい!
上手くいったら常連のお客様に召し上がっていただいて、食べ納めしていただきたい!
また気に入っていただけたら嬉しい!
と、そんなこんなで再現と開業を目指して、本業と別で勉強を進めている。
親父がラーメン屋をしていたからこそ、いただけたお言葉や御縁があり、安直ながら新しく目標を持つことができている。
さあ、無謀も無謀。試作三昧。
どんな店にするかどう携わるかも未定。
ましてや実現するかどうかだって分からない。
ながーーーーーい道程であることだけは確定。
この道を行けばどうなるものか。
なんてね。
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