映像作品「Asuke 夏の音」の舞台、愛知県豊田市足助町を紹介します
アイルランド音楽を演奏する友人のミュージシャンが映像作品をつくりました。
足助の町並みや、たんころりん(名前がかわいい)という竹かごと和紙で作られた行灯(あんどん)や町の文化に携わる人々、そしてアイルランド音楽をBGMとして作られた映像作品。
フィドル奏者の小松大さん、アイリッシュハープ奏者の大橋志麻さん、アイリッシュフルート奏者の瀧澤晴美さんが出演されています。イントロのワルツがとっても素敵。
実はこの作品、愛知県豊田市の魅力を市内外へ発信するアートプロジェクトの実現をサポートする「とよたデカスプロジェクト」で選ばれたものです。
私たちの周りには、自然、歴史、まち並み、そこに暮らす人々やその営みなど、気づかないだけでたくさんの「宝」があります。そうした「宝」と人々を結びつけるアートプロジェクトを開催し、多くの市民が気軽に参加することで、アートを通した「気づき」と「人と人を繋げる出会い」が数多く生まれることを目指しています。
とよたデカスプロジェクト - About DECASU
この秋、僕は小松大さん、大橋志麻さんと一緒に愛知県足助町の「香嵐渓」へ紅葉狩りへ行ってきました。
この記事では、「Asuke 夏の音」の舞台裏や土地の歴史を紹介します。映像が撮影されたのは夏ですが、僕が訪れたのは秋。紅葉が似合う足助の写真をお楽しみください。
映像作品の長さは10分ほどです。よかったらBGMのアイルランド音楽を楽しみながら読んでみてね。
愛知県足助町
足助町。その歴史は海産物を海から内陸に、山の幸を内陸から海へと運ぶ塩の道、三洲街道のはじまりの地。三洲街道とは愛知県足助から長野県伊那谷を通って塩尻へと至る道です。
街道という言葉から「たくさんの人が歩いていて、宿場町として”足を休める”、”足を助ける”ためにその名が付いた」と想像してしまいますが、ノンノン。急崖などの危険な地形を示す「アズ」の転で「アス」。そして「ケ」は場所の接尾語だそうです。山から川へ下るような立地に家々がある。
”香りが積む”と書く「香積寺」へと至る石階段
香嵐渓
足助の名所「香嵐渓」は愛知県民なら誰でも知っている、秋の紅葉やカタクリの花が有名な渓谷です。春にはカタクリをはじめとする山野草が、夏にはたんころりんの夕涼みが、秋には紅葉が美しい。
「飯盛山からの薫風は、香積寺参道の青楓を透して巴川を渡り、香ぐわしいまでの山気を運んでくる。山気とは、すなわち嵐気也」から“香嵐渓”という名が付いた。
香嵐渓 - Wikipedia
読み方はそれぞれ飯盛山(はんせいざん)、薫風(くんぷう:初夏の若葉や青葉の香りを含んだ穏やかな風)、香積寺(こうしゃくじ)、青楓(あおかえで:若葉から青葉に移る頃の楓)、嵐気(らんき:湿りけを含んだ山の空気)。
わかりやすく噛み砕くと「初夏に飯盛山から降りてきた風が香積寺の楓と巴川と混じった湿り気を含んだ空気」にちなんでいる、という感じかな。
「待月橋」という赤い橋が紅葉と相まってとても美しかった
スナップショット
以下、足助の美味しかった食べものや素敵なカフェをダイジェストで紹介します。
香嵐渓、入り口付近
巴川を下流へと降る道
屋台などで賑わっている
路上🍁アート
香積寺の一部屋
晴れた日の紅葉狩り。歩くだけで楽しい
足助の町並み
足助のかじやさん
ろじうらのカフェ バンバン堂
コーヒー&かりんとう、新しい!
きゃわわなピアノにキュン❤️
旧田口家住宅
居間
お茶屋→ガソリンスタンド→万屋、という変遷らしい
好き
蕎麦屋「塩の道づれ家」
足助の蕎麦屋、「塩の道づれ家」のメニュー
こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに
やくやもしほの みもこがれつつ
小倉百人一首の選者、権中納言定家の詠んだ一首。いつまでたっても来てはくれない、つれない恋人を待って身を焦がす少女を松帆の浦(兵庫県淡路島)で夕なぎ時に焼く藻塩と重ねて表しています。
愛知県は足助町の蕎麦屋「塩の道づれ家」で薬味として出された「藻塩」の説明でこの一首が載っていました。
オススメセット。蕎麦と炊き込みご飯と天ぷら
フィドル奏者の小松大さんとアイリッシュハープ奏者の大橋志麻さんと
足助町は和歌の似合うとてもすてきな場所でした。映像作品「Asuke 夏の音」は英語字幕バージョンもあります。海外の方にも知ってもらえるといいな。翻訳は友人のほなみちゃん。
ロケ地巡りのスナップショット
さてさてさーて。ここからはおまけです。映像見た?見たよね?
見た人にしかわからない聖地巡り画像を載せます。すでに作品を知っている方は「ははあ」と得心してほしい。
アイスのアレ。ランチの蕎麦でお腹いっぱいなのに買いました。体張ってくスタイルです。
こっちは水羊羹。あんこ不得意につき実物写真なし
フィドルとフルート弾いているシーンのアレ。ハープも弾くはずだったけれど坂が急すぎて弾けなかったらしい笑
風鈴
シャボン玉
たんころりん。来年の夏は和服で歩きたいな
Fionaのパロディ。伝われ
映像作品について
とよたデカスプロジェクト2020入選企画
映像作品 | Asuke 夏の音 |
音楽と出演:小松 大、Fiona 大橋 志麻、瀧澤 晴美
映像:HIGTINSKY
録音:正木隆
会場コーディネート:丸根 敬一、鳥居 健志
『Asuke 夏の音』セット
夕涼みのワルツ/作曲 小松大
The Hills of Coore/作曲 Jr. Crehan
The House in the Glen
The Cup of Tea
協力:豊田市足助観光協会、足助たんころりんの会
後援:豊田市
Asuke 夏の音豊田市足助観光協会「足助」の地名由来足助町 - Wikipediaちょっと差がつく百人一首講座, 京都おかき専門店 長岡京 小倉山荘香嵐渓:秋色に染まった川面に揺らめく心模様
Grazie per leggere. Ci vediamo. 読んでくれてありがとう。また会おう!