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Can you be a hero? I bet you can.

新規事業開発の構想・開発期のど真ん中にいる今、幸運にもターゲット候補者と密なコミュニケーションを取らせてもらっている。
反面、彼らの想いに引張られ、私が本来生み出したい価値とそれを乗っけるプロダクトの理想像に少しブレが出てきている。
この状況をメタ認知し、私のビジョンを一度アウトプットしたい。

これまでのキャリアからの学び

<まとめ>自分の所属前と後で、変化を生み出せていればそれが価値
長文なのでまとめを先に。
・自分加入以前と以後で、1ミリでも変化を残せればそれが価値
・まずはアウトプットする土俵に乗る
・ゴール、前提知識、アプローチの方法、を知る
・得意分野で勝負

<新卒採用>信頼されると成長は加速し、価値を生み出せる
入社3年目、本社異動で配属されたのは新卒採用チーム。
希望部署ではなく戸惑ったが、最高のメンバーに囲まれ良い意味で期待を裏切る成長カーブを描かせてもらった。
中でもチームリーダーの上司は
「部下(私)を信じて仕事を任せる」「自分自身の役割は120%全うする」
というスタンスで、25歳の私を尊重し対峙してくれた。
リフレクションとして、私も自然と「この上司のために、このチームのために頑張りたい」という想いを胸に働くようになった。
心理的安全性を持ったすごく良いチームだった。
そんな中、SNS活用や採用戦略の刷新など、私だからできるチャレンジを行い、私にしか出せない価値を残せたと思う。

<事業所人事>価値を生み出すにはアウトプットの土俵に乗ることが必要
次の部署では、300名の事業所員の人事異動や評価をほぼ1人で担当。
ここでは、20代社員の自律的戦力化に注力した。
「20代は修行期間、先輩・上司の指示に従え。上司・先輩の指示>お前の創意工夫。」という典型的な大企業の暗黙知押付け的なルールが蔓延。
話すと面白い人も、仕事はつまらなさそうにだった。
「あなたがその仕事をする前と後とで、1ミリでも改善、成長が見られたら、それがあなたの持つ価値。その価値を余すことなく出し切ってくれ。」と毎日彼らに言い続けた。
2年後、彼らの笑顔が増えたので効果はあったと思う。(定量的な指標と結果を残せなかったことは後悔している)
「アイディアを出せ!価値を生め!」とケツを叩くのではなく、「どんなに小さくても、前進があればそれがあなたの価値」と土俵に乗せることが重要だとわかった。

<子会社管理>アプローチの方法、ゴールの位置、前提条件の認識が重要
続いての部署は、HRの知識経験が全く活きない子会社管理。
財務・会計関係の仕事に知識皆無で突入し、混乱のまま1年を過ごした。
前提知識が一定程度ないと勝負できない世界では、自分ならではの価値創出や信頼獲得の前に、知識の習得が必須。
自分はその真実と対峙することを回避してしまい、HRの成功体験に基づくアプローチにこだわってしまった。
結果的に、価値は生み出せず仕事をこなす域から抜け出せなかった。
その状況を、部署や同僚のせいにしていた自分もいた。
必要な知識、ゴールの方角、価値を生むアプローチ、を立止って考えてみるべきだった、と今は思うが当時はそんな余裕が無かった。
この経験が、迷った時は一度立止って冷静に考える重要性を教えてくれた。

<米国MBA留学中>自分が巻き起こしたどんな小さな変化も価値になる
日本人というだけで、現地の同級生コミュニティに変化を起こせる。
その変化を、彼らが受入れやすい形に変換する、たったそれだけのことでも、同級生のコミュニティでは価値になる。
共同代表だった学生団体の次期代表を決める際、日本流の気遣いで落選者に根回しし、傷付かないよう落選理由を伝え激励したところ、彼のコミットメントが逆に高まった、というエピソードがその象徴だ。
自分が共同代表だったことで、価値を発揮できたことは間違いないと思う。

<資源調達>自分の得意分野を価値に
帰国後、分厚い英文契約書や複雑な価格指標が飛交う資源調達部署に配属。
部署のミッション、渇望される能力、自分の長所、をテーブルの上に並べて考え、辿り着いたのは「英語での駆引き」という価値の提供。
最低限吸収した法律や価格指標知識を土台に、留学中に培った英語での駆引きを用いて自分の価値を最大化できると考え、積極的に舞台に上がった。
「ビジネスマンのボクシングリンク」である交渉の場でしのぎを削った取引先とは、それまでに無いほど深く関係を発展させることができた。
希薄だった取引先との関係性を濃くできた点で「価値」を残せたと思う。

<新規事業開発>今、ここ
これまでの経験を基に、今新規事業開発に従事中。

チームスポーツをする人はどう価値を生み出すのか?

<まとめ>
・競技力の総和で実力差は生まれるが、競技力の総和で勝敗は決まらない、価値の総和で決まる
・価値はフィールド・コートの外でも生み出せる
・偶然の産物を必然に

<部活の経験①>2軍による下克上、勝敗=競技力ではない
学生時代、私はその競技の世界で超強豪といわれる部活に所属していた。
2年生の時、夏合宿の紅白戦で1軍vs.2軍の紅白戦があった。
私がいた2軍は、大学生にして日本代表の先輩を擁する1軍に勝った。
試合終了時、意味がわからなかった、けど、超嬉しかった。
日本代表や、並外れた身体能力の持主、実績のあるコーチもいた1軍。
対して、少人数で、コーチ不在、知恵を振り絞り練習してきた2軍。
2軍は自分の価値をフィールドで出す方法を理解していたから勝てた。
「自分が生み出せる価値」は何か、どういう場面で出すか、1人でも多くの部員が自覚している集団こそが、強いスポーツチームだと思う。

<部活の経験②>フィールドだけが戦場ではない、主力だけが戦力ではない
同じく学生時代の話、3年生の時約10年ぶりに地区大会決勝に進出。
この時のチーム全体の雰囲気が凄く良かった。
無論、主力選手たちは決勝戦当日にフォーカスし準備を万全に進める。
戦術分析スタッフは試合映像を何度も繰返し見て相手の弱点を洗い出す。
ベンチ入りできない部員は横断幕や応援グッズを作り試合当日盛り上げる。
フィールドでの活躍を夢見て入部するが全員が活躍できるわけではない、という現実に直面し、フィールド外で戦う選択肢しか残っていない部員たちが、それでも勝ちたいという思いから異なる戦場でベストを尽くしていた。
「自分が生み出せる価値」がそれぞれの戦場で発揮された場面だった。
優勝は逃したが、一体感・連帯感が強くすごく良いチームだった。

<よくある苦悩>競技力とチーム力は二者択一か
限られた時間を、個々人の競技力向上に充てるのか、チーム力向上やチーム運営に充てるのか、という問題は主将や最上級生が常に直面するもの。
上述②のように、競技力とチーム力が噛合うことはあるが偶発的だと思う。
この偶然を必然に転換できる術は無いのか?
フィールド内もフィールド外も、両方を主戦場にできるアスリート/スポーツチームのメンバーを育成する術は無いのか?
きっとあると信じ、それを作っていきたい。

さいごに

私にとって初めてのヒーローは、5歳で見たマイケル・ジョーダンだ。
どんなシュートを沈めてチャンピオンになる姿がめっちゃカッコいい。
その後もたくさんのヒーローができたが、大学の部活で価値観が変わった。
試合に出れずともチームを支える裏方部員やスタッフがヒーローになった。
表に出ないだけで、自分の価値を発揮し、チームに変化をもたらす。
初めは小さな変化でも、最後にはチームを動かすインパクトになる。
変化をもたらす部員たちは、シンプルにめっちゃカッコいい。
チームスポーツをする人の中には、自分の価値に気付いていない人が多い。
彼/彼女たちが、自分の価値に気付き、変化をもたらし、誰かのヒーローになる、そんなことを実現できれば、めっちゃ素敵だと思う。
誰でも誰かのヒーローになれるんだ。

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