「答え」は相手の中にある

こんにちは。ジョーです。

今日は「答えは相手の中にある」いう、コーチングをする上での基本マインドについて感じたことを書いてみようと思います。コーチング云々というのは、私がここで述べるより各書籍等を参考にしていただくほうが良いと思うので、ここで詳細は割愛しますが、相手に話してもらい、相手が自分自身で思考を整理し、次のアクションやゴールに向かうサポートをすることです。私自身もコーチングに興味を持ち、素人ながら社内で1on1を実施するようになりました。もちろんうまくいかないことも多いのですが、その中でも「うまくいった」とか「アクションに繋げられた」と小さな成功体験を感じることはありました。しかし、「それって本質的な成功なのか?」と考える機会がありました。

9月に入って、私自身がコーチングセッションや1on1を受ける経験をしました。そこでは、あるテーマについて、聞いてもらい、質問してもらい、さらにそれに答えることで自分の思考が整理されていく感覚を体感しました。その体験を通じて、自分が実施してきた1on1を振り返ってみると、私の成功体験は、「答えが私の中にあって、求めていた相手にたまたま与えられていただけ」ということだと認識できました。
つまり、相手の答えを引き出したわけでなく、いわゆる「アドバイス」や「ティーチング」という範囲の成功だったというわけです。もちろん、そこから出たアクションが成果に繋がることは良いことです。そのアクションに至る過程でお互いに思考を巡らせた過程にも意味があったとは思います(むしろそちらが大事)。足りなかったのは、私自身の1on1のゴールに対する認識とそれに向き合う姿勢です。

上司と部下という形での1on1では、上司が多くの経験があって、多くのことを知っているという状態でスタートします。その状態で「自分自身の思考整理を通じて、能動的に次のアクションに繋げる」という1on1の意味を十分認識できないまま進めてしまうと、上司は「何かアドバイスを与えないと」、部下は「何か答え(らしいもの)をください」という意識になってしまいがちです。テーマに関する距離感と、相手に対する距離感の両方が近いためです。私もそこに陥りそうになっていたわけです。
(そういう意味で、利害関係がない人にコーチをしてもらう意義も感じています)

私は今回、コーチングセッションの中で、普段考えないようなことを考えたり、話しながら思考整理することを経験した後、「それが相手(ここでいうと私)の中に答えがあるということですよ」というコーチの言葉に、「なるほど!」と深く納得しました。私の過去、体験、思考から発せられる言葉は、私でないと出せない言葉だからです。そしてそこから導かれるアクションも。加えて、コーチの「全てを相手から引き出す必要はなく、実際はアドバイスも入れながらバランスよくセッションを進めるんです」という言葉から、自分がやってきたことも全て間違っていたわけではないんだなと感じられました。今後の課題と方針もクリアになった気がします。

最後に、今回の経験で良かったことは、まず自分の体験(1on1の実施)から感じている課題があったからこそ改善の方針が見えたこと、そして、私の聴く力はまだまだ伸ばす余白が(おおいに)あると前向きに考えることができたことです。その中でも具体的には「質問の切り口」「話の引き出し方」が特に足りていないと感じているので、しばらくはこの課題に向き合いたいと思います。

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