心は半熟ゆで卵

弱っているときは,服屋の店員の目線でさえもしんどくなる.し,道行く人ですら気にしてしまう.心は硬い殻で普段は守られているけれど,何かの加減や明確な悪意によってかち割られると,その人本来の柔らかい部分が外出する.普段わりと平気なことであっても,一番優しくて柔らかい部分はそれに耐えられなくて,うつむきがちになってしまう.一人の世界が良いなってなる.

悲しいことに,他の人と関わり合いを無くして生きていくことはとても難しい,多分僕はこの先滅多なことがない限り無理なんじゃないだろうか(まあ人生どうなるかわからないから,わからないけれど).ゆで卵の中身はもろくて直接自分自身だから,誰にも干渉してほしくない.だからこそ殻が割られたときは,その殻を復活するまではゆっくり休むか,強制的に武装して戦うしかない.僕はきっと戦っていくことになるだろう.

美味しいものを食べたり,他愛もない話をしたりしていたい.空気の中にある温かみに触れていると,自然と回復する気がする.誰も悪くないと思っている.でも僕を守ることができるのは僕だけ.自分の人生を自分に取り戻さないといけない.「みんな仲良く」と思っていたけれど,それは無理だわ.一番大事な僕を守ることができて,初めて他人に優しくできるのでは?自分を信じてあげないとなんだな.自己肯定感を高めていきたいよ.

「アンガーコントロール」って,怒りを制御して怒らないようにすることだと思っていたけれど,多分違うと今は考えてる.「アンガーコントロール」っていうのは,「正しいときに正しく怒ることができるようにすること」だ.そういった点で僕はアンガーコントロールはまるっきりできていない.怒り方忘れちゃった.だから,頭の中にある気に食わない断片を一つ一つ繋ぎ合わせて,怒れるようになろうとしている.怒りっていうのは,結構強い力で活力だったりするからね.中学生の時はよく怒っていたのに,どうしてしまったんだろう.怒りは自分を守る力でもあるのに.さあ大変だ.

弱い部分にさらに追撃を受けたらきっと死んでしまう.だから解決策は本当に2つしかなくて,ゆっくり休んで殻を再構築するか,武装するかだ.でも休むことって社会人だと簡単にはいかないから,やっぱり武装しないといけない.ゆで卵に鋼の鎧をつけて,自分を傷つけてくるやつとは応戦してやることとする.自分に対してひどいことをしてくる人と分かり合う必要はないと思った.わかり合うのは,わかり合おうとしてくれる人だけでいいや.歩み寄ってくれる人だけで良い.歩み寄ってくれれば歩み寄れる.そういう人だけ大切にしたい.誰これ構わず優しくするのは利用されるだけだ.僕は僕を大切にするんだ.そうすることで,僕のことを大切にしてくれてる人を裏切らなくてすむ.ちゃんと襟を正そう.そうしていけば自然と殻は治っていく.

明日も,ほんとどうしようもないような人と机を並べないといけないのだけど,もうわかり合おうとする必要はないな.だってわかり合おうとしない人と分かり合う必要ある?ないよね.

僕が僕を守る.これを忘れていたなぁ.

よろしければサポートお願い致します.創作活動は完全自主制作のため,こういった優しさは本当に嬉しいですし,これによって長く続けられます.いただいたサポートは作品作りに活用いたします.よろしくおねがいいたします.