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takuma nagashima
2020年7月12日 02:08
【第四話】こちらその連絡が入ってから僕が部屋についた時には,ベッドには人の重さだけが静かに佇んでいた.「遅かった.」誰かが手を引っ張ってしまったんだ.僕は手を離してしまったのか.カーテンが揺れている.買っていたたい焼きはもう冷めきっていた.いつからか君はこの部屋に居すぎていて,病気だという事実すらも時間が覆いかぶさっていて見えづらくなっていた.いや,見ないようにしていたというべきか.廊