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”1日30㎞”から見えた世界

1日30㎞…1時間4㎞程度が歩行速度として、7時間半。

人間が1日に歩ける平均程度で、車だと1時間くらいの距離。

歩いて旅をしたかったのは、あえて”時間”を早めず、”距離”をのばさずということをやってみたかったからです。あえて不便なことをとる…不便益を実践してみました。

この旅の中で、1日の使い方、1㎞の長さ、1時間の楽しさ…日々是好日という言葉を体感でつかんできました。

私があえて歩くという選択を取った理由

早いこと・効率化が正義のように進んでいく毎日への違和感があったからです。

作業の速度(スピード)はドンドン早くなっていき、人間の手でできる以上のことを生産していく…その先に何があるのか分からなくなり、何のために人間は生きているのか?と考えるようになりました。

だからこそ、人間の機能がシンプルに表現できて、一番達成感の高い、歩くという手法をとりました。

ゆっくりは悪いことなのか?という疑問が浮かび上がる

人間は何故いるのか、生きていくのか、幸せとは何か…自問自答していく中で、日々の過ぎ去る早さに気がつきました。

山にいる時には、朝日や夕日の美しさに感動し1日を愛おしく感じていましたが、会社員としての日々、電車に乗って通勤して仕事をこなして帰る中で日々に愛おしさを見つけることが難しくなっていきました。

毎日に満足できない。

人間として大事な何かが欠けているような気がしてならなかったです。

そんな不安から脱却したくて、一歩世界に踏み出しました。

ゆっくりでもいい。ゆっくりだからいい。

1日30㎞を歩いていましたが、日々に大きな変化はありませんでした。

毎日起きて、歩いて、食べて、話して、寝る。

都市で働いていた時と同じような生活なのに満たされ方が違う…何故だろうかということを考えていました。

そこで感じたのが、自分には無理のないペースがあるということでした。人間がやれる範囲でやることには、無理がなく、心地よいということに気がつきました。

自分のペースを知り、自分のペースで歩く

速度は人それぞれでいいのだけど、振り回されると何のために生きているのか分からなくなります。そのためには自分の速度を知っておく必要があります。

1日30㎞単純に歩いたなかで見つけたのは【自分の速度】でした。

人と話すのも、前に進むのも自分の自由。30㎞歩くのも40㎞歩くのも自由。その自由の中で、自分の居心地が良いところを見つけていきます。

私が一歩ふみだして気がついたシンプルで大切なことは、人間の最高の幸せかもしれないです。



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