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【履歴書・ES】コロナ禍で急増する○○アピールって通用する?

JOBRASSのマツダです。

2022年卒の就活の傾向として、
圧倒的に感じることのひとつに、
書類選考のハードルUP」があります。

こんな書き方は失礼ですが、
中堅中小企業でもバッサバッサ
書類でお見送りにされていらっしゃいます。

単純な理由として考えられるのは、
応募数が増えて、採用数が減った」から。

◆就活生の応募増加の理由
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・Web就活による参加敷居が低下
・就職難のリスクヘッジ
・求人数の減少

◆企業の採用数の減少
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・約10%の企業で採用人数の減少
・約25%の企業は採用人数の見通しが立たず

―参照―
リクルートワークス研究所
調査期間:2020年10月7日~11月12日
調査対象:従業員5名以上の企業4,516社


応募者が増えて、採用数が減った

すなわち、2022卒採用においては、
多くの応募者を厳選するために、書類選考を例年よりしっかりと行っているようです。

従来は「提出すればOK」だった企業も、
履歴書を「会う/会わない」の基準に。

就活生の皆さんは、
人生で最も大切な書類」と思って、
第三者からの指導を仰いだり、何度も推敲を重ねたり、妥協しないように取り組みましょう。

特に、今年は履歴書の添削依頼が多いのですが(1日平均4件、直近3ヵ月で約240件、マツダは添削しています)、改めて、就活生が陥りやすい罠をお伝えさせていただきます。

1.Whatしか書かないガクチカ・自己PR

ついついやってしまいがちな失敗
それは、行動結果を淡々と伝える文章です。

具体例を見てみましょう。

例1

軽音部の文化祭ライブに力を入れました。

私はバンドのリーダーとしてメンバーの意見をまとめあげるのに尽力しました。

全員が意見を言いやすいように、練習後に必ず時間を設け、お酒を飲みながら話し合い、意思を統一しました。また、全メンバーに積極的にコミュニケーションを取り、困っていることはないか意見を吸い上げ、改善を図りました。

結果、ライブでは一番の盛り上がりを見せ、最優秀バンドを受賞することができました。

さて、いかがでしょうか?

「何に取り組んだか」
「結果はどうだったか」
は、よくわかります。

しかし、人事目線でいうと、非常に表面的で、働くイメージが湧きません。

「なぜ意見をまとめあげたのか?」
「積極的にコミュニケーション、とは?」
「飲み会しただけじゃないの?w」
と、感じるわけです。

何を考えてその行動をとったのかがわからないのです。

では、こちらはどうでしょうか?

例2

軽音部の活動に力を入れました。

部内で低学年と高学年の壁があり居心地が悪かったため、明るい雰囲気を作りたいと思い、先輩に相談する場を設けました。

そこで、高学年の上達したい思いを汲んだ上で、低学年への指導を依頼することで双方の交流を盛んにすることを図りました。

何度も依頼するのに胃が痛みましたが、熱意が認められ、徐々に教え合いが生まれる部活に変わり、この役目にやりがいを感じました

こちらは「たいした結果」はありません。

しかし、どんな思いで行動を起こし、どんな感情があり、どんな性格なのか、が少し伝わるのではないでしょうか?

履歴書から人事が読み取りたいことは、
燦然と輝く実績や結果ではありません。
あなたの人柄性格能力を知りたいのです。

あなたがどんな時に、感情が揺さぶられ、行動を起こすのか?壁にぶつかったときに、どんなふうに工夫と努力ができるのか?

これを重点的に伝えてみてください。

ぜひ、今一度、履歴書を見直してみましょう。

2.些細な日本語の間違い

これは罠というより、誰しもが通る道です。

細かいと思われるかもしれませんが、
誤字脱字は、非常に目立ちます

特に手書きの場合は、誤字・書き直しは流し読みでも気づかれてしまいますので、間違いを見つけた際は、必ず書き直しましょう…!

<よくある間違い>
御社 → 貴社
出来る → できる(動詞はひらがな)
なので → そのため、ゆえに
だから → そのため、ゆえに
~事  → こと(ひらがな)
~為  → ため(ひらがな)
~頂く → いただく(動詞は「頂く」)

句読点が少なすぎたり、接続詞が少なすぎたり、難読漢字・専門用語を多用する方も要注意です。

ちなみに個人的には「コミュニケーション(能力)」という語は避けてほしいと思います。抽象的なため、受け手の解釈に齟齬が生まれる可能性がありますし、表現をぼかしていると捉えてしまいます。

「私はコミュニケーション能力があります」
ではなく、
「人の懐に入ることが得意です」
「初対面の方とも仲良くなれます」
「発言の本質を捉えられます」
など、掘り下げた言葉で表現してほしいです。

そして、何より
読みやすさ」「正しさ
を、最優先させてください。

誤字脱字チェックのコツは、
1)記入後、一晩寝かせてから確認する
 →誰が書いた?と思うほど客観的になります
2)ゆっくり音読する
 →高確率で発見できます。

3.志望動機は最も難しいからこそ”差がつく”

志望動機、難しいですよね。
ぶっちゃけた話、志望動機ほど、
形式ばった悪しき習慣はない
と思います。

よく就活生が企業への質疑応答で、
「●●さんの、入社の決め手は?」と聞くと、
「う~ん…『人』ですね…!」
と苦し紛れに答えるのはよく見る光景です。

中には「転勤がないから」「福利厚生が良いから」というぶっちゃけ人事もいらっしゃいます。そんな人事が学生に「志望動機は?」と質問をするのを禁じる法律ができればよいですが、ここは割り切っていきましょう。

志望動機で人事が見るポイントとしては、
ウチで長く働けるか?」が
ひとつの最も大きなポイントになります。

その中で、
・理念/事業/業務を理解しているか?
・組織/仕事内容/能力/価値観が合っているか?
・キャリアプランが合っているか?
を中心に、すり合わせを行うのです。

就活生がよく陥る罠としては、
企業を褒めて終わってしまうものがあります。

例3

貴社を志望した理由は、「企業は常に未完成でなければならない」という企業理念に共感したからです。

また、貴社には「地域密着で顧客の課題を解決する総合的な求人広告サービス」を有しており、さらに海外の人材育成等も行っているところに強く魅力を感じます。

持ち前の行動力を活かし、早期に戦力として活躍できるように努めます。

どうでしょうか?

HPを見てくれたんだな、というのは伝わるかもしれませんが、何とも薄っぺらくないですか?
大量生産できそうな志望動機です。

履歴書を企業へのラブレターとしたら、こんな感じです。

あなたの「今を楽しむ」という価値観に共感し、この手紙を書いています。
あなたは、仕事もできるし、英語も上手だし、とても魅力に感じています。
私の持ち前の行動力で一緒に楽しく過ごしませんか?

褒めてくれるのは嬉しいですが、一緒に過ごしたい!(働きたい)と思わせるには、根拠やアピールが足りないのです。

まずは、なぜ共感したのか?
なぜ魅力に思ったのか?
これらをしっかり示すことで、あなたの価値観や考え方が伝わります。

例4

地域に根差した企業課題を解決できる点に魅力を感じました。地元のパン屋でのアルバイトでは、慢性的な人員不足のため、チラシやHPの作成を手伝っていました。しかし、認知度が低く、応募も少なく、苦労を強いられました。

貴社サービスの認知を広げることで、私の勤めるパン屋のように人手不足に悩まない企業やお店を増やせると考えます。採用の苦労に寄り添いながら、地域の活性化に貢献できる営業職で活躍したいと思っております。

言葉足らずのところもありますが、
このように、ご自身の経験や価値観に基づく志望動機が伝えられると良いと思います。

× お客様を笑顔にしたいから
→どんな経験からそう感じるのか?
 なぜそうしたいのか?

× 社会に貢献できるから
→なぜ貢献したいのか?
 どんなふうに貢献したいのか?

なぜ?どんなふうに?
今一度、深堀をすることが大切です。

志望動機を作るのが最も難しいので、
いちばん大きな差となります。

4.コロナ禍で急増する「臨機応変アピール」は通用するのか?

さて、本当に書きたかったのは、この話です。

22卒就活生の履歴書を添削していると、
特に自己PRやガクチカでの「コロナの影響」がものすごく多いんですよね。

サークルの新入生勧誘がうまくいかない。
文化祭がオンライン開催になった。
部活動の練習ができなくなった。
フィールドワークに行けなくなった。

など。

実際、多くの学生にとって、大変な苦労を強いられていることと思いますし、余暇の過ごし方に大きな制限がかけられていることはとても辛いと思います。

そして、誤解を恐れずに言うと、
企業にとってみれば、
コロナ禍のような未曽有の課題に対して、立ち止まらずに行動を起こし、苦難を乗り越えようとする人材は「大好物」です。

即ち、課題に向き合い工夫努力をもって乗り越えたというアピールであれば、評価される可能性は高いでしょう。

ただし、注意してほしいのは、人事担当者は多くの「コロナ禍エピソード」を読んでいるということです。

例5

ゼミの研究で、ある企業のSDGsの取り組みをチーム発表するという活動を行いました。

しかし、コロナ禍の影響で、対面でのインタビューができず、詳しい調査ができないという壁にぶつかりました。

そこで私は、オンラインツールでのインタビューに目をつけ、チームに提案をしました。企業にも許可をいただき、安全を担保しながらヒアリング調査を実施することができました。

貴社に入社した際は、このような臨機応変さを活かしたいと思います。

どうでしょうか?

1年前だったら評価されるかもしれませんが、もはやオンラインが当たり前の世界になった今では、逆に痛々しい感じがしますね…。

単純な「対面」→「オンライン」に変えた、というストーリーでは、高い評価は得られないとお考えください。

「コロナ禍はむしろきっかけ」という視点で、記述したのが次の例です。

例6

国際交流サークルで毎年行う大運動会のオンライン化に尽力しました。

機材や業者への予算確保のため、渉外部として例年の2倍以上の企業協賛金を獲得する必要がありました。

そこで私は、昨年度の企業訪問数を調べ上げ、目標から逆算した必要行動数を共有し、進捗を随時確認しながら電話をかけ続けました。

成果が上がらない時は苦しかったですが、新しい試みを実現させたいという思いから、やり遂げることができました。

こっちのほうが、臨機応変さや粘り強さ、道筋を立てて考える力があるように見えませんか?

「何が大変だったか?課題だったか?」
を洗い出し、
「どのような気持ちで?」
「どんなふうに取り組んだか?」
を伝えるのです。

脅しではありませんが、どんな企業・組織に入っても、社会人というのは苦労するんです!

そんな苦労の経験がある社会人が少しでもあなたにシンパシーを感じたとき、「一緒に働きたい」と思うのではないでしょうか?

終わりに…履歴書は「第三者」に見てもらうべき!

さて、できあがった履歴書/ESを、
そのまま提出するのはおススメしません。

誤字・脱字はもちろん、文章の読みやすさや整合性など、自分では発見できないミスを見つけることができるからです。

できれば自分のことをよく知っている友人・家族ではなく、キャリアセンターや社会人に見てもらうことを推奨します。

もちろん、
JOBRASS新卒紹介の「就活カウンセリング」にお越しいただければ、履歴書の添削は恐らくマツダが行います(皆さんが良ければね)。

あなたの履歴書がさらに素敵なものになることを願っております。

お読みいただきありがとうございました。

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