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【新国オペラ】噂には聞いてたけど想像以上にエロかった『紫苑物語』【世界初演】

 新作ですね、世界初演ですね。ということで『紫苑物語』を観て参りました。オペラのいわゆる古典に属さない、日本人作曲の作品は『松風』以来かな?って感じなんですが今回は日本語上演(日本語・英語字幕付き)だったこともあり(『松風』はドイツ語上演)、様々な点で新鮮さを感じることができました。

 じつは『紫苑物語』を観る予定はなかったんですが、家庭の事情ってやつで急遽新国立劇場に行くことになりました。行ってみて思い出したんですが(それは思い出したとは言わない)、関ジャニ∞安田章大さんご出演の音楽劇も新国でしたね。そうそう、これこれ↓

 さて。石川淳著『紫苑物語』を原作とし、日本人作曲家委嘱シリーズの第一弾として西村朗が作曲、佐々木幹郎が台本を担当した今作(正直呼び捨ては気が引けるんですが、古典作品でだけ呼び捨てにするというわけにも参りませんので....)。

 この作品=オペラ『紫苑物語』はあらすじの説明が難しいんですが、まあ、他のオペラよろしくいろいろあった結果わりとみんな破滅しちゃう系です。
 ものっそいざっくり言うと、弓の道に進みたい息子が、代々そうであったように歌の道に進ませたい父親に反抗しつつ、その父の意向で権勢をふるう家の娘と結婚させられるが奔放な相手を嫌悪しており、結婚相手の姫は姫で次から次へと男と交わってばかり。いろいろあって息子(下ネタじゃないよ)は以前自分が射殺したはずの小狐の化身である愛らしい娘と出会い、「彼女の性の妙技に酔い痴れて」深く愛し合った結果ものすごい弓矢の技を会得して、弓の師でもある伯父を倒したところ狼としての本性が露わになる(そもそも小狐の化身ってなんやねんとか狼としての本性ってなんやねんとか言わんとってください...そこで躓くと進まなくなるので....)。そんでまたいろいろあって、忘れな草(紫苑)が生い茂る山の向こうの世界に行ったらドッペルゲンガーの如く息子に似ているそっくりさん的な方が仏像を彫っていて、その仏を射てこそ自分の完成だと思ったので弓で射たら世界が崩壊する。息子は小狐の化身の娘と一緒に闇に落ちていき、奔放な姫の館も飛び火で燃える(with息子に仕える人:姫と関係を持ち息子の地位=国の長を奪っていた)。最後に、息子とドッペルゲンガー的そっくりさんは「ひとつになり、『大日経』を読経し続け、やがてどこからか鬼の唄が聞こえてくる」〜完〜、であります。ざっくりしすぎたかもしれないけど、本当にこんな感じなんでご勘弁ください(気になる方は機会があればぜひご鑑賞を)。
 ちなみに役名は、息子=宗頼(バリトン)、歌がどうのの父親=宗頼の父(そのままだ....:テノール)、奔放な上に権力欲が強い姫=うつろ姫(メゾソプラノ)、小狐の化身である娘=千草(ソプラノ)、弓の師でもある伯父=弓麻呂(バリトン)、仏を彫ってるそっくりさん=平太(バリトン)、姫を寝取って権力得た部下みたいな人=藤内(テノール)、となります。

 今回は普段と若干客層がちがう感じがするのも然ることながら、観客のみなさんの熱量がすごい、と思いました。終演後のサイン会は長蛇の列。バックステージツアーも開催していたので、そちらにご参加された方もいらっしゃったようです。

 かく言う自分はそのままバレエのレッスンに行っていたわけですが、それにしても、これだけ同じところに来ているとだんだん写真を撮るものがなくなってきて困ります\(^o^)/ココノシャシンハイゼントッタヨー連発。本当に写真が上手な方は同じ場所でも毎回異なる趣で撮影できるのかもしれませんが、さっとスマホで撮るだけの身だからネタ切れ感が半端ない。
 そんな俺の救世主が今回のトップ画像にした写真(撮影コーナー)。普段だったら(風景くらいしかカメラを向けないので)なんやねんこれくらいに思っていたかもわかりませんけれども、今となっては頭のあがらない、有難いものだったりします。

 それでは、おやすみなさい。よい夢を。もう眠すぎて自分でもなに言ってるかわかんないもんね。明日はぜったい寝坊できないやつで、今晩寝るまでに準備も終わらせなきゃいけない。それ以外にも処理しなきゃいけないことがたくさんあるけど。眠いです。とにかく眠いですけど、『紫苑物語』はびっくりするくらいエロかったです。なんかね、普段下ネタばっか言ってる人間(俺)でもオペラでそういう感じだと内心どうしたらいいのかわからなくなっちゃうんだなってのがよくわかりました。芸術におけるエロって究極にエロいっすよね。まじで。アダルトコンテンツに慣れていても目を背けたくなるくらい。

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