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【新国オペラ】『タンホイザー』観たら「ワーグナー」以外の語彙を失った【来シーズン公演ラインアップ】

 誠に素直に白状いたしますと、大変恐縮ながら、未だにワーグナーの良さというものがわからない。自分の教養レベルの問題か、感性の問題かはわからないのだが、少なくとも現時点ではその素晴らしさに気が付くことができていない。観には行くんです。ワーグナーだな、とも思うんです。ああワーグナーだなあらすじで3行だった内容を30分かけて丁寧にやってるな、と思う段階まではきております。さて、問題はここから。
 ワーグナーね。ハマる人はハマるところを見ていると、気長に聴き続ければそのうちわかるようになるのかも、というスタンスのもと末永くお付き合いしていけば、バイロイト音楽祭に行きたいとか言い出しているかもしれない。

 まあ、先のことはわかりません。わかりませんが、そのものの良さを理解するための努力はしていくつもりです。ワーグナーに限った話ではなく、様々なジャンルにおいて。
 こういう言い方をしていいのかわからないのですが、個人的に人間関係は仕事のようなものだと思っておりまして。とにかく相手を否定せず、共感したように見せかけるだけの仕事。そこでの会話なり何なりをクリアするために知識でどうにかできることは極力どうにかしておきたいんですね。カラオケは(ジャンルの限定された)知識問題でしかないから好きです。なので、そのものの良さを理解するための努力をするというのは、このような意味でもあります。

 閑話休題。新国立劇場で『タンホイザー』を観て参りました!公式HPでは、以下のように紹介されておりますこの作品。

官能的な愛と精神的な愛の間で葛藤する騎士タンホイザーが、乙女エリーザベトの自己犠牲に救済される物語を描いた『タンホイザー』。中世のタンホイザー伝説とヴァルトブルク伝説に題材を取ったワーグナー中期の人気作です。単独で演奏されることも多い有名な序曲にはじまり、雄大壮麗な大行進曲、巡礼の合唱、エリーザベトの「歌の殿堂」、ヴォルフラムの「夕星の歌」、タンホイザーの「ローマ語り」など聴きどころは枚挙に暇がありません。

 自分がこのように理解できたかというとちょっと問題があると思っていて、『タンホイザー』を観たときの率直な気持ちはジョルジョ・アガンベン『スタシス』を読んだときのそれに似ていたかもしれません。『スタシス』は読んだときまじで1ミリも理解できなくて反省したので、5年後には3ミリくらい理解できるように脳みそ鍛えていきたいと思ってるんですが、まあそんな感じ。
 『タンホイザー』、あらすじは読んでわかったつもりになっていたんですが、じゃあそのあらすじが一体なにを意味しているのかという点については考える余力すらありませんでした٩( 'ω' )وツライ
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 そして、来シーズンの公演ラインアップを発見してテンション爆上げこれはアガる。今シーズンが『【新制作】 魔笛』開幕だったと思うと『エウゲニ・オネーギン』始まりっていうのが、うん。くる。個人的には(くっそミーハーなので)『椿姫』と『ラ・ボエーム』のよさみが深すぎる。

 普通に正面から撮影しろやって話なんですがこの写真ではとても読みにくいと思うので、気になる方は2019/2020シーズンのオペラ公演ラインアップは以下のリンク先でご覧くだせぇ。

 ここからは雑談です。ここまでも雑談みたいなもんだけど。いや〜もっとちゃんと『タンホイザー』についてレポしろって話ですよねぇ。とりあえず、リアルにめっちゃワーグナーだった(^o^)/以外の感想が思い浮かばなかったので、このくらいでご勘弁していただければと思います。もちろん音楽も歌手の皆さんも素晴らしいと思ってます。ただ、それ以上にめっっっちゃワーグナーでした(ワーグナーは形容詞的用法いけると思う)。

 雑談とか言ったけど余談of余談。↑これ。SNSのアカウント載っけてくれてうれしいっちゃうれしいんすが、我が儘を承知で申し上げると、QRコード付きだとめっっっちゃうれしかった....。俺もいちおう若者というか便利すぎる世界に慣れた甘ったれなので、こういうのQRコードあったほうが便利じゃね?とかなっちゃうわけです。よくないね
 や、違うんです!クレームとかではなく。本当に一切そういうのではなく。だってべつにフォローする予定ないから(Twitterとかやってないし)。純粋に、若い人たちがもっとクラシックを身近に感じてくれたらいいなぁとか思っているので、そういう意味ではQRコードとかあったほうが普段のテンションでいけそうだなって、本当にそれだけ。ま、関係者の方がこの記事をお読みになることはないと思うんですが笑

 ああ、そうそう。これまで述べてきたように、『タンホイザー』が理解できたかはわからないし、ワーグナーまじワーグナーって感じなんですけれども、帰りにしあわせだなぁって思ってました。妙ですけど、楽しかったというか何というか。新国のオペラ劇場、すごく落ち着くし、心安らぐ。よい空間。久しぶりに生き返った気がします。

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