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【アジャイル】傾きをゼロにしないという信念

現在毎日note更新チャレンジをしていますが、今回は私も参加している「シン・アジャイル」コミュニティでAdvent Calendarを行っており、そちらに参加しているので、それに乗っかった記事になっております。
(人生初のアドベントカレンダー!)

本記事は、2022年6日目の記事です。テーマは「書籍「組織を芯からアジャイルにする」の好きなフレーズについて」を選びました。

コミュニティはこちらです。

書籍化の前から伺っている心に残るフレーズ

実は既に市谷氏の書籍「組織を芯からアジャイルにする」については私のnoteで書評を書かせて頂いています。(市谷氏から「アツい!」と言ってもらえたのが嬉しかったです)

今回取り上げた「傾きをゼロにしない」は、書籍の中での「組織アジャイル適用7つの原則」の一つになります。この言葉は市谷氏がイベントなどで話していたり、本人の記事にも出てきます。

ソフトウェア開発から始まったアジャイルですが、最近ではソフトウェア開発の領域を越えて会社の中の組織マネジメントや企業文化・風土改革にも適用されるようになってきました。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の文脈でも、デザイン思考と合わせて必要なマインドや仕事の仕方の変革の一つとして挙げられています。

マインド・文化・風土の変革の難しさ

組織アジャイルの適用は、企業や企業に所属する従業員の持つマインドや文化・風土にメスを入れることになります。しかし、長年に渡る戦後から発展と停滞した失われた30年を経て、最適化が進みきってしまった多くの日本企業の根底にあるものを変えていくのは相当難しいことは想像に難くないです。

私も市谷氏と組織アジャイルに取り組んできましたが、やはりすぐに何かが大きく変わるものではありませんでした。過去にいた部署でも、表向きはDXするなら必要だよね!と口では言うのですが、本質的なことには取り組まず、表面上の動きはするのですが、なかなか進みませんでした。(とはいえ、少しずつではありますが、アウトプットも成果もだしてはきました)

露骨に「そういうのって時間かかるよね。成果でアピールにならないんだよな〜」と言われたときには、一瞬意識が飛ぶくらい怒りを感じたことがありました。
(が、まあ人それぞれ置かれている立場もあるよな…とも後々思いましたが…)

個人をどうこう責めるわけでもなく、今多くの企業で起きていることは、まさにこのようなことだと思います。変わらなきゃと思っていても、今切迫しているわけではない。まだ最適化されたコア事業にぶら下がっていられるし、何をわざわざ苦労してまで変えるの?という意識の人が多くいることは、残念とは思いつつも、その最適化された湯船に浸かっている方が楽だろうし、快適なのは仕方が無いのかもしれません。

灯火が残っていればチャンスがある

このように組織アジャイルの適用や、マインド・文化・風土が一朝一夕で行われるものではないと実感したときに選べる選択肢はあります。

「諦めて自分の火を消す」か「火を消さずに続けてみるか」です。

諦めて止めることにより「失敗」の烙印を押されると復活が難しくなります。元々からビハインドなことに取り組んでいるわけで、ある意味会社の中ではこれまでの文化・風土を否定する「抵抗勢力」と見なされている可能性もあり、「失敗」が認識されると「それみたことか」と一気に悪い印象を拡げられてしまいます。
ゼロになったら再スタートはかなり困難になります。

新規事業の立ち上げでもそうですが、良く言われるのは「止めなければ、失敗ではない」という言葉です。とはいえ状況として良くなければ止(と)める必要はありますが、「完全に止(や)める」必要はなく、一時的にはサブマリンにはなるが、タイミングを見計らってまたやってやろうと企てる人もいます。

書籍の中でも「止めると自分で宣言しない限り、続けられる可能性はある。傾きをゼロにしないとは、時間を先送ること」と書かれています。

「傾きをゼロにしない」…この言葉に込められた「信念」は私にとって組織アジャイルに取り組むうえでもそうですし、アジャイルに限らず、何をするにおいても難しいことに取り組む際に、勇気をもらえる言葉になっています。




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