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【アジャイル】「まずやってみる」ができない

失敗すること・恥かくことは怖いのは分かりますけどね。

始めたいのに何故か動かない?

私自身も性格的には無計画にやらないタイプでもありますが、断固それを揺るがさないというわけではありません。状況に応じて場面行動的なことして上手くいくときも失敗することもありますが、あまり後悔しません。

組織運営やプロジェクトでアジャイルをやってみようという人を多くサポートしてきていますが、「まずやりたい・試したい」という入り口に立った後、実際に動き出すまでかなり時間がかかる場合も少なくありません。

サポートする身としてはちゃんとやりたいのもあるので、相手が動かないとなるとその理由は聞きたくなります。実際に理由を聞くと、

  • あまり深く考えてなかった(とりあえず試したいと言ってみた)

  • サポートをお願いしたものの忙しくて取り組めない

という元々そこまで切迫してなかったという人と忙しくてできないという人が多いです。それに加えて多いのが以下の理由です。

  • 「ちゃんと」やりたいので準備中です

  • やるためにはチームメンバーに説明が必要なのでその説明準備に時間がかかる

用意周到に準備をして「動けない」

ちゃんとやりたいパターンの人は、とても勉強熱心です。書籍もしっかり読み、チームで勉強会もしていて、それ自体はとても良いなと感じます。

しかし、ただずっと知識を入れ続けても実際に動いてみて経験してみないと何が本当によいのかを実感できませんし本質の理解も得られません。もちろん知識ベースの理論に共感して納得しているのも良いのですが、やって得られる学びも多く、その学びを展開することでアジャイルは発展しますし、自分の型も生み出せます。

また、上司やメンバーに「アジャイルを取り入れる」ことを説明する必要があり、その説明に失敗するとネガティブな印象を持たれてしまうかもしれないから、説明準備をしっかりしたいという方もいます。

これについても自らちゃんと理解し人に説明できるようになるわけで、とても良いと感じますが、これもまた時間がかかります。

ありがちなのは説明内容は理解してくれても、結局言われるのが「それで本当によくなるのか?」「それを今やるべきなのか?」「成功している事例はあるのか?」と質問ばかりされて、動き出せないというケースに陥ります。

まずどうやれば始められるかの作戦を立てよう

個人的には「まずやってみる」が始められないこと自体が失敗ではないかなと思っています。

色々準備することは一切否定しませんが、動きを出して行くなら「まず少しでも始めるにはどうすればよいのか?」の作戦を立てた方が良いように思います。

その幾つかの作戦を書いておきます。

普段の業務に混ぜ込む

これは最近うちのチームでも得られた学びなのですが、大きく変えようとすると説明も必要ですし反感を買う可能性もあります。

まず普段の業務や仕事の仕方を大きくは変えず、ちょっとずつ変えていくことです。おそらく組織やチームでは進捗報告会や週次や月次の定例会のような会議の場が設定されていることは多いと思います。

その会議の中で5分だけでもふりかえりをしてみるなど、アジェンダの中の少しアジャイルのプラクティスを組み込んでおくのです。実際やってみると良かったということは多いので、普段の過ごし方にこそっと入れてしまいましょう。

実践している人に説明をお願いする

真面目で頑張り屋さんほど全部自分でなんとかしようとします。私もそういう側面もあるのでその気持ちはとても分かります。

しかし時間もかかりますし、実践していない人から説明されても説明された側の納得感は弱くなってしまいます。

是非既に実践をしている人からアジャイルってこういうものでこんな良いことがある、こんな苦労もあるけど乗り越えるとこうなる、という実体験を交えた説明をしてもらうと時短にもなりますし納得感も得やすいでしょう。

社内に全くいないとなるとどうしてもコンサルなどお金を使わないといけないかもしれませんが、もし社内にいるならお願いしてみてもよいかと思います(アジャイルな人はこのようなお願いをしても「いいよ!やるよ!」と言ってくれる人は多いです)。

勝手にやる(笑)

業務の内容を変えてしまったり、実践するのに仕事が増えてしまうというのはあるかもしれません。最初に書いた「普段の業務に混ぜ込む」にも近いですが、自分の裁量の範囲でアジャイルを入れ込んでしまいましょう。

「一人から始めるアジャイル」もありますし、案外同じチームの人の中に味方になってくれる人もいるかもしれません(2人目を作るという作戦ですね)。

もし誰にも声がかけられない、「ちょっとやりたい」というレベルですら誰も協力する気がないのであればアジャイルを取り入れる以前の問題が組織やチームにあるようにも思います…その場合には先にそちらの問題を片付ける方が良いかもしれませんね。

第一歩踏み出すのはどんな場面でも難しいですしストレスに感じることもあるでしょう。しかし始めないことでさらに状況が悪くなればもっと困難な状況になるかもしれません。「アジャイルをやりたい」ということすら難しくなる前に、まだ踏み出せるうちにまず始めてしまいましょう!

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