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【アジャイル・仕事】介入の仕方の難しさ

どこまで我々は介入すべきなのか?

参加者への自主性を尊重したい

このnoteにも度々書いていますが、最近はアジャイルに関するワークショップの講師をやっています。
ワークショップでは参加者を数人を数グループに分けて、それぞれで実践をしてもらいますが、基本的には参加者の自主性を尊重しています。

とはいえ、何もアナウンスせず放置状態で何も進まなくなっても困るので、グループに分かれる前にはいくつかの「お願い」をしてから進めてもらいます。

  • グループワークに入ったら役割を決める

  • 役割は「場の進行役」と「タイムキーパー」

  • 各人の発表と、そのたびに他の人からのフィードバックの時間がある

  • フィードバックの観点は各ワークで予め伝えてある

比較的丁寧にやっているつもりではあるのですが、どうしても参加している人の資質というか性格というか、個人差やグループワークで一緒になる人の巡り合わせもあるのですが、うまく機能しないこともあります。

まず入ってすぐに役割を決めてほしいのですが、それを決めるのに2〜3分かけてしまうのです。ボールの持ち合いというか、誰がどれをやるの?と譲り合いが発生することもあれば、辛いのは「何の役が有るんでしたっけ?」「なにするんでしたっけ?」という、グループワークに入る前にお願いしたことすらも理解してないパターンもあります。

分かれたグループごとに私や他のアシスタントが分かれて入ってるのですが、あまりに進まないときには介入して、決めてもらったり、改めて説明したりしています。まあ、これは仕方が無いのかもしれませんけど…

どれくらいのレベルで介入すべきか?

なんとか役割を決めてグループワークが進んで行くのですが、基本的に私や他のアシスタントは裏方としてグループを見守ります。

とはいえ実際のワークの中でも、こちらがお願いしていること通りのことができてなかったり、話が進まない場合にも介入します。本来話が進まない場合には、進行役にワークに参加している人に話を振ってもらいたいのですが、それもうまくできる人とできない人がいます。
(ただ、名前を言って振ってもらうだけでいいのですが、それすら難しい人も…)

私の担当しているワークショップはフルリモートのためリモート会議のサービスを使っており、そのサービスのブレイクアウトルームの機能(グループで対話できる小部屋を複数つくってその中で対話する)を使います。

最初は私もアシスタントもカメラとマイクをOFFして見守りますが、ちょっと介入しないと進まないなーと感じたときには、ONにして支援します。

その際にただアドバイスして促すだけの場合もあるのですが、そもそもうまくアウトプットできてない場合にはサンプル的に私やアシスタントも一瞬だけ参加者の役割として入って例を示し、その後はまた参加者の自主性にお任せします。

ここのバランスも難しく、介入する頻度が多いグループだと私やアシスタントもそのグループの参加者の一人のように参加者が扱いだします。

あるグループでは、進行役が最初からアシスタントに意見を求めたりする場面もありました。もしそうなったら、やんわり突き放すことも大事で「今日のこの時間は、皆様の御時間ですよー」と言ってもらうことにしています。

アジャイルに大事な自主性や協働

ワークショップは、アジャイルにあるプラクティスそもそものやり方を教える場でもあるのですが、やり方以上にアジャイルに大事な「マインド」についても学び感じてほしいという狙いがあります。

(このワークショップは別の方が設計されたのですが)そのためにグループワークの中で自主性と協働を大切にして進めて欲しいという狙いがあります。まあ、この辺はアジャイルに限らず、グループワークをする研修では大事なところですが…

とはいえ、マインドの部分が一番理解も、そして変化させることも難しいところなので1回や1日で備わるものでもありません。なので、今回のように私やアシスタントが介入して進めなければいけないのは仕方が無いことではあります。

しかしあまり介入しすぎると、自主性は失われ、協働しあうというより他の人に流れを任せてしまうことになってしまいます。やり方だけ学んでも本質的なアジャイルにはなれません。

介入の仕方、タイミングや頻度のバランスなどは本当に難しいです。
どうすればワークショップが良いものになるのか、カイゼンの日々です。

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