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【マネジメント】情報をうまく出すのが仕事

マネジャーは情報コーディネーターでありたい。

「情報を伝える」というマネジャーの役割

今日Voicyを聴いていて、共感したのでそれをネタにしてみました。

自分もマネジャーのとき、会社全体や部門で起きていることについては、セキュリティレベルは意識しつつ、できる限りメンバーに伝えていました。

事務的な話や通達のような社員としてやらねばならないことの情報伝達はもちろんしますが、それ以外でも自分たちの組織のミッションや役割に関わることや、たまには全く違う角度の情報共有を行ったりしていました。

また、情報を投げるときに単に転送するだけではなく、自分の感想やコメントも必ず一文添えて情報を流していました。(同じような話をVoicyの中で言っており、自分の価値観に近かったので、共感したんだろうなと思います)

なので、私は「(自分の組織のメンバーに対して適切な)情報を伝える」ということは、マネジャーに求められる当たり前の仕事、役割と思っていました。

風通しの悪さが旧来のマネジメント手法

しかしマネジャーからプレイヤーに戻り、数年自分のマネジャーになった人を見てみると、下りてくる情報が本当に少ない。そして何よりも困るのが正しくない情報が落ちてきて、それを真に受けてやると手戻りになったりしたことです。

こういうマネジャーに対して、こちらから情報をくださいと言うと、だいたい返される言葉は、

「まだ出せる情報がない。不確実な情報を出すと混乱するので出しません」

であり、では待っていれば出てくるのかと思えば、出てきません。

自分としては、100%の確度の情報がないなら、ないなりにどれくらいの信憑度かを示してくれたうえで途中でも情報をもらえれば、自らリスクを取って進めるか、足りない部分を自分で取りに行くというアクションができるのですが、何も出てこないとアクションの取りようがありません。

これまた面白いことに、直属のマネジャーに聴いても何も出てこないときに、本来のツリーの階層構造を飛び越えて上位マネジャーや伝で他の部門に聴きに行くと、直属マネジャーからは苦言を呈されたりします。

正直、DX(デジタルトランスフォーメーション)だなんだと、声高に言ってる割りに、マネジャー陣が他の部署に興味も関心も無く、とにかく周りの情報を把握するのに苦労します。(オープンで透明性が無い中でDXとは…)

少し前にも書きましたが「情報格差で部下をコントロールせよ」という旧来の日本の階層構造によるマネジメントがいまだに通用していて、風通しの悪さで伝統的なガバナンスが成立している感じがします。

マネジャーは「人力情報アグリゲーター」になるべき

NewsPicksやSmart Newsなど、最近では自分の好みの情報やニュースを自動的に集めて見せてくれるニュース・アグリゲーターが日常的に使われています。

最初の方に戻りますが、マネジャーは自分の持つ組織のメンバーに対して、ニュース・アグリゲーターならぬ「人力情報アグリゲーター」となり、各人に適切な情報を渡していく必要があると思います。

私も過去にメンバーに情報を流す際も、その情報に興味を持ちそうだなと思うメンバーに対してはその人に向けて情報を流していたりしました。その人の名前を記名するか、最近のコラボレーションツールだとメンションという機能でピンポイントで通知を出すことができます。

マネジャーが部下のことを日々見ていたり、1on1や面談、普段の雑談から、メンバー各人の個性、資質、興味、強み、専門性などを把握して、それに近しい情報を、ByNameで渡してあげることで、共有した情報が活用される確率は高まります。

そして、なによりメンバーからしてみれば、マネジャーがメンバー自身のパーソナリティを理解し、興味を持って日々気にかけてくれていることが、マネジャーによってパーソナライズされた情報伝達により感じられるという効果もあります。

マネジャーの情報伝達・情報共有の仕方、情報の出し方ひとつで、メンバーのチームへのエンゲージメントや仕事への取り組む姿勢が変わっていくと思います。

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