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【仕事】会社の中も一つのマーケットである

会社の中って社会や市場の縮図。イノベーターからラガードまでいる。

新しい事をやる難しさ

そこそこの規模でそれなりに歴史を重ねている会社で新しい事をやるのは本当に大変です。最近ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の文脈で取り組んでいる人は多いでしょうけど、私もその一端を担っている仕事をしているので苦労はよく分かります。

それは会社の外、市場や社会を見ていてもそうで、新しい事に取り組んでいるスタートアップや海外からのエッジの効いたデバイスやサービスも最初は全然受け入れられず、何かの拍子に一気に普及が進んだりします。

よくあるのはイノベーター理論で、キャズムを越えると言われますが、スマホやサブスクのサービスなんかもそうですが、これも先んじてやっている人がいて、何かきっかけから爆発的に流行出します。

社内での普及もマーケティングと同じ

社内で新しい事を理解してもらって、変えていくにもマーケティングの理論は当てはまります。会社の中には新しい事に興味関心や危機感を持って先んじて新しい事をやってくれる人もいれば、変わるわけがないと諦めていたり、DXのような新しい活動に対して斜に構えて何かと突っかかってくる人もいます。この構造は先のイノベーター理論と類似していて、社内にも当てはまる感じがします。

勿論、トップがカリスマでそれに従わなければならないという強烈なリーダーシップで動いてく場合もありますが、それでも実際の現場やミドルマネジメントが従ってくれるとは限りません。従うにしても、腹落ちもせず嫌々やってもらうのも会社としては不幸に思えます。

イノベーターやアーリーアダプターにあたる人は進んでやってくる中、どうやって社内のアーリーマジョリティを獲得していくか?が新しい事の普及、特にDXの本質である社内の風土文化の変革に関して言えば、多数派になることによって残りの人たちも「変わらなきゃ」となってもらわなければなりません。

認知から興味関心、そして実践へ

新しい事はマーケティングと同じで、まず認知してもらう必要があります。そして興味関心を得てもらい、現在自分たちが会社の中で使っている仕組みやツール、仕事の仕方などなど意識せずにやってきた事と比較検討し、新しい事の方がメリットがあると腹落ちして実践してもらう必要があります。マーケティングのファネルの構造と同じですね。

なので、まず認知してもらうためにプロモーションは必要です。最初のうちは意識の高い奴らだと思われるかもしれませんが、社内そして可能なら社外にも活動や施策を発信していきます。なかなか響かないかもしれませんが、言い続けることが大事ですし、フィードバックを真摯に受け止め、どうやれば興味関心まで導引できるか試行錯誤します。

認知して少しでも知ろうという気になった人を捕まえておくために、興味関心を得るためのコンテンツやイベントも、具体的で今の仕事がどうよくなっていくかの想像ができて実感できる内容にしていくべきです。
流行の言葉や横文字で押し切ったり、危機感だけ煽るのではなく、相手の立場や状況に応じて寄り添い丁寧に興味関心を高めていきます。

変えたい相手のステークホルダーからの発信も効果的です。上司や部門長、社長という社内だけではなく、自分たちのお客様にも認知してもらって外から言われるようにしていくと、「おや?自分はそうとは思ってなかったけど、意外と自分の会社のやっていることは悪くないのでは?」と興味関心が強まります。

興味関心を得られたら、それが薄まってしまう前に、様々なレベルや状況に応じた実践的なプログラムや支援を用意していくことで、さらに寄り添い方を深くし、相手自らの体験から「今を変えること」の良さを伝えていきます。

ともかく、丁寧で様々な人に響くものを用意していくことが肝心です。
効率も勿論大事なのですが、相手のことを考えずに効率的にありもので軽くやろうとするとバレるものです。効率化・最適化は、キャズムを越えたアーリーアダプターの量を制覇するときに効いてくるので、最初から求めない方が良いでしょう。

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