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今の時点で『分からない』でも良いんじゃないか、と


お久しぶりです。ここではあんまりネガティブなことを書きたくはなかったのですが、ひとまず私自身が整理したかったのもあり、自己満で書きます。あくまで私のいち意見です。


ジャニーさんの性加害についての私の考え

私が初めて「そういう加害があるらしい」というのを知ったのは2020年のコロナ禍中でした。誰がある記事を引用して、「これは初めて知った!酷い!」と当時のTwitterで声を上げていました(当事者メンバーとはおそらく無関係の方です)。

幼い頃からジャニーズ(嵐)を応援していた私でしたが、噂は全く知らなかったです。知った当時はショックを受けたと同時に「本当なのか?」と疑問に思っていました。記事は私の主観ですがゴシップレベルの内容でした。
当の本人は既に亡くなっていましたし、これも主観ですが事務所もアイドルもファンも世間もみんな「ジャニーさんは良い人」な空気に見えました。そのギャップの差を受け止めるには、ただのファンである私でさえ時間がかかりました。
だから、今回初めて加害を知った人はとても衝撃だったと思います。
当時からただの噂、ただのゴシップだと片付けられる空気感だったとしか私は言えません。

現在に時をすすめると、知っての通り「ジャニーさんは良い人」から一変しています。

口を揃えて言っている人が多いから耳タコでしょうけど、私も一応言っておきます。

もし、彼が本当に罪を犯していたなら、法律で裁かれるべきだったと思いますし、全ての性犯罪は法律のもとで判断されるべきだと思います。
今、ジャニーさんに限らず子どもの性犯罪や逮捕者が出たことをメディアで多く取り扱っていますが、私はとても良いことだと思っています。それだけ無視されてきたということですから。

ただし、
往年のジャニーズJr.ファンのパンフレットやチケットの半券などの照合により、被害に遭われたという人の証言があやふやな部分はあることにはあります。
また本当に被害に遭われていて、口を開きたくない、という人の口を開こうという気はさらさらないです。
被害に遭っていない人に、「Jr.にいた経験のあるからあなたは被害者だ。」というのもおかしな話です。

端的にまとめると、『結局実態がどうだったかなんて分からない。』というのが本音です。

事務所は加害を認定しましたが、Jr.時代の在籍確認をするそうですし、訴えている被害者の証言が本当なのか、どのくらいの数の被害があったのかなんて現時点では分からないとしか言えません。

ジャニーさんに会ったことある人、この指とーまれ!

この『分からない』は逃げだ、擁護だ、と思われる方もおられるでしょう。

しかし逃げだ、擁護だ、という人に伺いたい。あなたはジャニーさんに会ったことがありますか?私は会ったことがありません。

会ったことがあって、被害に遭ったのならそれはきちんとカウンセリングなり、適切な治癒を受けてもらいましょう。お金関係は、ジャニーズ基金ではなく事務所と話し合ったり、本当に納得がいかないなら裁判を起こすなりして欲しいです(私、当初は裁判になるだろうと予想してたけど今書いてる時点でなってない)。

「心に傷があるから裁判をする程の体力なんてない。」と発言した人がいました。
では、他の性加害で加害者と法の場で争ってきた被害者の方はこの発言をどう思うんだろう、と思います。

まぁ、同じ性加害でも、裁判をやる人もいれば話し合いなり示談や加害者(存命の場合)に厳重注意というたくさんのケースがあります。これに良い悪いはありません。ただこれはあくまで法に則った場合がほとんどです。

事務所側の会見では「法を超えて保障する」と明言していました。何故ジャニーズだけ法が無関係になり、被害者側はその発言でも納得できないと言ったのかが私にはよく分かりません。
性加害に限らず、ほとんどの犯罪は司法に基づいて判断されているのに。まぁ、私は六法全書を丸暗記してませんし、全ての法律が等しく正しいとは言いません。人間が作ったものですから、時代の変化とともに無理が生じる部分もあるでしょう。

性被害者が女性だけだったのを男性も認められ、加害行為が性行為しか認められなかったのが性交類似行為も男女ともに認められるようになりました。ごくごく最近のことです。
これらはこのままの法律じゃダメだ、と声を上げた人達がいたからです。
その人達は今回のことをどう思うのだろう、と私は思ってしまいます。

ただ性犯罪自体は非常に繊細でナイーブな問題でもあると認識はしているので、被害者のプライバシーは守って欲しいなとは考えています。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS16H4J_W7A610C1EA3000/

改正刑法が成立 性犯罪を厳罰化、男性被害も対象(2017) 日本経済新聞

なんかよく分からないけど、悪いヤツだったってコト!?→よし叩くぞー!との違い

一方で会ったこともなく、ジャニーさんを叩きたい人は残念ながらいます。
その行動の理由は想像するしかないのですが、叩くことによってストレス発散になっているのか、何らかの利益になっているのか、自分の大切なものを守るために叩くのか、叩く人の数だけ理由があります。
というか、ジャニーさんと会ったこともないのに批判する人の方が目立ちます。これも仕方ないことです。


話を『結局実態が何だったのかなんて分からない』に戻しましょう。

例えば、今これを読んでいるあなたは、学生でしょうか?社会人でしょうか?
あなたの家族や友人、クラスメイト、同僚、先輩、後輩などなど。あなたを構成する人間関係は多い人もいれば少ない人もいるでしょう(私は少ないですが)。
あなたが関わったことのある、という人の全てをあなたは知っている訳じゃないですよね。
何らかの犯罪を犯して逮捕された人の関係者が、メディアのインタビューで「この人はとても良い人だったのに」とか「良い親子関係だと思ってたのに」と答えているのを観た人もいると思います。

会った人のことを全てを知っている訳じゃない。
会ってない人のことなんてもっと知らない。
自分自身のこともよく分かってないのに。

だから、被害者の人たちも事務所の人達も私はよく分からないです。実際に会ってませんし、会っても全てを知れる訳じゃない。
ただ「自分自身が『分からない』」を知る、自覚しているかどうかで「会ってもない。よく知らない。でもなんか悪そうだからとりあえず叩く」という人とは雲泥の差があるように思えて仕方ないです。

よくよく考えてみると『実態が分からない』のは所属タレントもファンもアンチも傍観者もみんな条件は一緒なのだと私は思います。事務所の対応でこれから実態が分かっていくのかは未来にならないと分かりません。
実態が明らかになるまで時間はかかっても良いです。どれだけ話し合っても良いです。
というか、慎重且つ丁寧な対応を事務所側に望んでいます。

しかし、現代では白黒はっきりしなければならないということがほとんどのように見えます。
何故なら、あやふやなこと、自分が知らないことは不安になる場合が多いからです。不安は恐怖や嫌悪とも密接に繋がっているので、自分の精神の安定を保つために、加害があったのか、なかったのかを皆は知りたがり、ジャニーズのやり方に賛成か反対か各々主張します。
白黒はっきりつけたがるのはそういう原理があるからだと思われます。それが良いことなのか、悪いことなのかは分かりません。


結論

色々書き散らしたけど、結局何が言いたいんだ!?と思われる方も多いんで結論づけるとすると、

性加害は絶対に許されない。
ただ全貌が分かっているようで、実は結局分からないことも多いということを自分自身がまず知ろうよ、と言いたい。


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