合わせ鏡
私ね、あなたのことが好きかわからないんだ
あなたの書く文章は、すごく魅力的で、顔やお腹から、水を滴らせちゃうくらいには
でもね、なんだか、文章を書いている、なんだろ、作家と言えばいいのかな、作家のあなたには、すごく惹かれるんだけど、こうやってね、会ってみると、あなたは、作家じゃないじゃない方のあなたがいて、それが私の中で一致しないよね
それがどういったことなのかは、うまく説明できないんだけど
文章を書く私と、実際に会ったときの私
そして、彼女は言った、
仕事している姿を見てみたいと
それは、私の二面性に興味を持って、他の時の俺の姿を、見たくなった
本当に、俺という人間が、どんなやつか知りたくなった
人に話せるほどの数奇な人生を歩いているが
興味を持たれるのは、いい気分だ
私の人生は、私しか歩めないし、私の書く文書は、私にしか、書けない、私は、私だから
私という人間は、私しかいないから、やっぱり、私を、捉えるのは、私じゃない
私は、私で、私だから
私にはできない
私にはわからない
私のことは
だから、あなたが、私を見て
私と過ごす時間とか私の書く物語とか
あなたの目に映る私を見て、私は私を知るの
私は、私のことを知りたいから、
あなたが私を見て、私のことを教えて
あなたの言葉の断片から、私は、それを物語にするね
そして、私は私のことを知って、あなたも私のことを知って、私はあなたのことを知るの
そう、合わせ鏡みたいにね
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