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求人情報を提供、提示するということ

こんにちは。

ご無沙汰しております。

今回は、キャリアコンサルタントである私が、これまでの支援の中で数多く扱ってきたクライアントへの求人情報を提供、提示することについて考えてみたいと思います。

求人情報は、ハローワークをはじめ、ネットや求人誌など数多くの媒体から多数提供されています。さまざまな職種、勤務条件など応募者が求めることも多く記載されています。

支援の現場では、多種多様のクライアントの希望条件を聞き取り、その条件に見合う求人案件を探すことを求められます。

正社員・フルタイム求人であれば、職種は当然ながら、給与はできるだけ高いに越したことはありません。

しかし、それがパート労働になるとまた違ってきます。

例えば、パートで日/5時間、週/3日勤務を希望条件とするクライアントへの支援の場合を考えてみます。

この場合、単純に考えて、当然ながらその希望条件に合致した案件を探すことになります。

しかし、ここでよく考えななければなりません。

それは、応募要項に書かれているものと、クライアントの経験や知識の保有状況についても考えなければなりません。できるだけマッチする度合いの近いことが望ましいですよね。

また、私のこれまでの経験では、長期にわたるひきこもりなどのブランクの末の支援も行ってきました。また、病気療養などからの復帰の末の支援も考えられます。

そのような就労困難性が高い場合の支援の現場では、必ずしもクライアントの希望通りのそのままの条件を飲んで、案件を探さないこともあります。

先のパート労働の場合はほんの一例ですが、就労困難性が高い場合、クライアントの現状と希望とのアンマッチによって支援が長期化してしまうことが考えられます。

このような場合、クライアントのモチベーションの低下はもちろん、自尊心の低下につながってしまいます。こうなると、支援はより困難を極めることになります。



ここに葛藤というか迷いが生じています。

まあ、今に始まったことではありませんが、希望条件を満たさない案件の情報提供については、より気を遣うことになります。

クライアントとの信頼関係を築き、面談を重ね、話し合いを繰り返す中での道筋がみえてくるようにも思います。


私がよく、クライアントに伝えることがあります。

特に就労困難性が高い場合、「急がば回れ」「ホップ・スッテプの段階を踏むこと」などを提案することがあります。

これは、希望職種や条件が現状からかけ離れている場合、支援の長期化が予想され、クライアントのモチベーションや自尊心の低下が危惧されます。

そこにたどり着くまでに、なかなか成功体験を積むことが難しいことからくる新たな問題が発生することも十分に考えられます。

そのような危惧を回避するために、私は次のような提案をすることがあります。

すなわち、希望条件をやや下回る案件を提示するのです。

職種においても、同じ希望職種でもまずはパート・アルバイトから始めてみてはと提案することもあります。

しかし、このような場合クライアントは「そんなに時間がない」とか「年齢的に厳しい」といった訴えをしてくるもことも予想できます。

そのような場合でも私は、なんとかなるという考えをもっており、それをクライアントに伝えます。一段飛びに階段を上っていくよりも、一段一段、い歩ずつ確実に、一歩を踏みしめながら上っていくほうが実は近道だったりもするからです。

あれこれ考えて行動に移さず、時間ばかりを浪費するよりも、まずはできることから始めることが重要です。

少しの経験を積むことから始めることによって、後々の、本来の希望を叶えることにつながることもきっとあるはずです。




しかし、そのような支援が本当にクライアントのためになるのかといえば、そうとは限らないようにも思います。

これは、私の独りよがりの支援の姿勢であるのかもしれません。

実際の支援の現場は本当に難しいです。

そこではいろいろなことがあります。

そんなことを考える毎日です。


今回はここまで。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

また次回、よろしくお願いいたします。

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