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いわゆるZ世代と中国人の働き方、考え方が似てる件。

仰々しく、炎上しそうなタイトルになってしまった。

最初に断っておくと、これは別にZ世代とか中国人を否定するものではありません。
個人的に思うところがありまして、筆を執りました。

少し刺激的な内容にもなっておりますので、気分を害されるようなことがあれば、是非パスしていただきたいです。

事前に釈明をしておきますと、世代とか人種を一括りにすること、あまりいいことではないとは思います。
あくまで偏見ではなく、傾向であること、個人的感想であること。
ご了承いただきたいです。


それから、ずーっと昔に大学の先生が仰っていて、今も心のに残っている言葉があります。

日本人である我々が、他国を一方的に批難することには何の意味もない、
他国の姿を見て、我々自身がどうあるべきかを考えるのかが、
それが他国を勉強するということである。

ちょっとややこしい話ですが、
他者を闇雲に批判するのではなく、
あの人(国)は(良くも悪くも)こういう傾向があるな、と、理解し、
じゃあ、私は(それを参考に)こうありたいな!
とあるべきだ、と説かれました。

確かにその通りです。

その上で、これらの傾向を踏まえて、自分がどうあるべきか、という意味を持たせたいと思います。

まあ、あれこれ言い訳ばかり述べてても仕方ないので、今日はとにかく炎上上等で書き殴ってみます。


1.人事面接。

私は10年以上、中国で駐在員としての経験を積みました。
駐在員生活を始めた頃は(今も)生活上、仕事上問わず、カルチャーショックの連続です。
特にその中でも現地従業員さんとの交流の中に多くありました。

例えば従業員面接をしたときです。
         「志望動機を教えてください」
と、ごくありきたりな質問をしたところ
          「家が近いからです!」
とだけ答えられて、ビックリします。

日本での模範解答としては、、、
「御社は日本の○○業界のトップランナーで、大学で専攻した△△の経験を活かせると思ったからです!」

とか、なんか言って相手を持ち上げつつ、自分の経験を披露するって流れが一般的ですよね。(良いか悪いかは別として)

中国人の回答は、恥ずかしくなるほど、あからさますぎる自分都合の主張ですが、正直者といえば正直者でもあります。

そんでもって、この面接のやり取り、1度や2度の経験じゃないです。

何ならローカル面接では約半分くらいの確率で、同じような回答が得られます。
「給料がいいからです!」とか「日系企業は安定しているからです!」「地下鉄が近いからです!」などなど。

最初は「おいおい、それうちの会社じゃなくてええやんけ」と思わず突っ込んでしまいます。
徐々に慣れてくると、「おお、家から近いなら早期離職する可能性は低いな」とか、脳内がポジティブに変換されていったりします。

家と会社が近いことも一つのご縁っちゃご縁です。

他人を意識することよりも、自分に素直なんです、要するに。


偉そうに説法している私ですが、よくよく考えれば、この10数年は日本人の部下を持ったことが、ほとんどありません。
人事面接もほとんど未経験です。

少しだけ人材派遣の業界にいましたので、人事面接などはやったことがありますが、そんな私も日本で正社員面接を行う機会がありました。

そんな折、所謂Z世代と呼ばれる若い世代の方の面接を行いましたが、それはそれでカルチャーショックがありました。

営業職の面接だったのですが、ワイシャツではなく白のアンダーシャツにジャケット。
カバンも持たずに、ベルト付近にカギがジャラジャラと掛けてあります。
おもむろに尻ポケットから、封筒に入れた生の履歴書が出てきました。

田舎の零細企業が無料の求人サイトで出した求人です。
あれこれと贅沢も言えません。

あまり特定されるようなことは書けませんが、要所要所で
「む?なんか俺の常識と違う」
と、どうしても感じざるを得ませんでした。

もちろん、これは私がたまたま経験した一例です。
ですが、それでも結構なインパクトを私に残しました。

退職サービスの利用者が増えているニュース、とか、新入社員が1日2日で来なくなったという実話もよく耳にするところです。

こちらの価値観を一方的に押し付けるつもりはありません。
ニュースや伝聞だけで果たして企業に欠陥があったかどうか等も判断できません。
実際に私の会社なんか、細かい話をすれば、労務やら人事で欠陥がたくさんあると思います。

いずれにしても、退職時にあえて専門家に委ねた退職サービスを利用したり、少ない日数で見切りを付けたり、そういう事実が増えてきたことでニュースなどが取り上げていることも、間違いはないのでしょう。

計画性がないと言えば悪く聞こえますが、
合理的というか利己的というか素直というべきか、
良くも悪くも中国のスピード感やあっさりした性質が、
人事面接を通して、何となく似てるなあと思っちゃうのです。


2.駐在員が感じる中国人評。

話は変わって、、
多くの日本人駐在者が主張する(否定的な意味での)中国人評ベスト3。

・謝らない、ミスを認めない。
・いい加減、時間を守らない、うそをつく。
・自己中心的、利己主義、協調性がない、帰属意識が低い。

ふむふむ、確かに。
と思わず、駐在員になりたての頃を思い出して納得してしまいます。

ただ、これって超初級編の中国人評だと思います。
(自称)駐在員の達人レベルになった私の中国人評はこちらです。

・(間違っていても)自分に自信を持っている。
・(間違っていても)とにかくスピード重視。
・(良くも悪くも)素直で真っ直ぐな物言いができる。

謝らなくて、ミスを認めない(ように見える)のは、自信があるからです。
いい加減で嘘をつく(ように見える)のは、スピードを重視しすぎてしまうからです。
自己中心で、帰属意識が低い(ように見える)のは、自分や会社に素直だからです。

良くも悪くも日本人の物差しのみで相手を解釈、批評してしまえば、前者のようになります。
中国人の良いところ見つけようと思えば、後者のような解釈になるでしょう。

まあ、人間そんな善良にできていないので、そう簡単にこんな前向きな考え方ができるようにもなれませんよね、現実。


3.無駄に丁寧すぎる日本。

さて、今度は日本の話です。

私もそこまでZ世代について理解しているわけでもなく。
間違っていたら是非ご意見、ご指摘いただきたいものです。

あくまで傾向としての定義、私の主観であることは重ねてお断りしておきます。

仕事上の考え方も、Z世代の捉え方と中国人のそれって、やっぱり似ている気がするんです。

私は中国生活が長いだけあって、
徐々に日本人特有の「本音と建て前」的なお付き合いが苦手になった、、
というか、無駄に感じてしまうことがあります。

今は少なくなったかもしれませんが、コンビニのレジで
「○○円が1点~、△△円が3点~、合計で□□円です~、袋入りますか~お弁当温めますか~。温かいものと冷たいもの一緒に入れてもいいですか~」

っていう、謎に優しすぎて、丁寧すぎる店員さん。

日本にいた時はそういうモンだと思っていましたが、
中国生活が長すぎたおかげか、
「急いでるんで、早くして!」
って思っちゃったりもしたりしなかったり。

無言でレジ打ちして、無言でお釣りを(投げ)返してくる中国人の店員さんにカルチャーショックを受けていた20年前の自分はどこにいったのだろう(笑)

とあるZ世代の方と、その日本のコンビニの話をしていたら、それ分かります!って強烈な相槌を打たれて「俺もまだまだ発想が若いな」とは、思ったり(笑)

おそらくこれからの社会、AI化もさらに進んでいくでしょうから、こうした無駄な丁寧さというのは減っていくかもしれません。
昭和世代の私からすれば、なんとなく悲しい気持ちもありますが、良くも悪くも、世代に合わせて少しずつの変化を感じます。


4.合理主義に傾く日本。

またまた話が変わりますが、
私が中国人に対してイライラしたり、
いやいやいや、と思わず突っ込みたくなる時、
自分を納得させる魔法の言葉があります。

        「おお、それは確かに合理的だな!」
と考えることです。

いい加減だけどスピード感があったり、
間違っていたとしてもまず取り組んでみたり、
失敗を恐れずに真っ直ぐ意見してみたり。

日本人の物差しだけで考えるのではなく、自分の考えにはなかったものに対して、
それも合理的だと納得させることは、海外で働くうえでは大事なことだと思います。

無駄な丁寧さがなくなっている、ここ数年の日本社会の変化は、
イコール合理的な変化でもありそうです。

・お祭りで神輿事故が起きたら、考えるべきだ!やめるべきだ!とか。
・レジ袋が有料になったり、キャッシュレスになったり。
・セクハラやパワハラ問題で角界の大御所がスパッと淘汰されたり。
・年功序列が疑問視されて、転職サイトが盛況を迎えていたり。

なんとなく当たり前だった慣習やルールみたいなものが、
合理性を重視した結論の導き出し方になってきているようです。


日本って島国のおかげか、閉鎖的、保守的な考え方が根強い傾向。
基本的に変化を嫌う傾向が強い(強かった)。

それでも、古き良き(悪しき)習慣が淘汰されることが増えました。
IT化、AI化の影響も大きいと思います。

中国や、おそらくその他世界と比べても、日本のスピードはゆっくりかもしれませんが、合理的な考え方が強まった傾向にあります。

それらを特に具現化した考え方を持っているのが、まさしくZ世代と言われる世代ではないでしょうか。


5.日本の就活セミナーでの一幕。

私が以前、大学生の就活セミナーの講師をやらせていただいたとき。
最後の質問コーナーでこんな意見が寄せられました。

「私は積極的に転職をしてスキルを磨きたいんですが、どう思われますか?」って。

いやいや、今日って就活セミナーだよね?
って、思わず突っ込もうかと思ったけれども。

教室内で傍聴していた先生も呆気に取られていたご様子だったので
     「いやあ最初から転職ありきってのはどうかなあ」
などと、思わず先生の顔色を窺って中途半端な回答をしてしまいました。


かくいう私も、転職を繰り返した人間です。

ただ、私の場合はキャリアアップとか1ミリも考えてなくて、
単純に「この会社、いやだー」って逃げ出したタイプです。

そもそも就職をしたときは、おいらはこの会社で一生働くんだ!
なあんて思っていたタイプでしたし、実際に社会はそれが当たり前っていう雰囲気もありました。

でも、自由な考え方で、自分の思ったことを口に出したり、行動に出せるのが私たちの世代と違うところなのかなあと今更ながらに感じます。

それに、未来志向という点も言えるかもしれません。

このセミナーに参加された学生さんは優秀な方ばかりでした。

ですが、大学3年生の夏に、仕事のキャリアアップとか、そのまた先の転職とか考える?
さすがに未来志向を飛び越えて、自分の能力の過信のようにも見えます。

就職する前からキャリアだとか、その先のことを考えちゃってるんだから、相当優秀なのか、それとも夢見がちなのか。

すごい先々を考えて偉いなあ!と感嘆する反面、おじさんは少し心配になったり。

未来志向は決して悪いことじゃない。
なあんにも考えずに、就活して就職して半年で辞めた私からしたら、
その考え方が優秀すぎて、ぐうの音も出ません。

ただ、なんかこれは後々感じたことなんですが、
ちょーっと頭でっかちになりすぎじゃないの?っていう違和感
も、少しだけ感じるところです。


ちなみに最近の中国は不景気なのでこうした転職ありきの考え方は減ってきましたが、
以前は転職ありきの働き方は普通のことでした。

中国で、とある若手社員が1、2か月で退職をしたことがありました。
当時の中国人の事務員さんから教えてもらったのは、
「働かないよりも働いた経験が優遇されるので、最初から辞めるつもりで就職する人がたくさんいる」
という話。

むしろ、大卒1年目の場合、
「とりあえずどこでもいいから働く、その後本命の企業にアタックする」
のが、スタンダードだとかなんとか。

もう10年以上も前の話ですし、嘘かマコトかは分かりませんし、企業側がそんな単純?と疑念もあります。

ただ、そういう話がまかり通ってしまうくらい、数か月で退職者されるのは企業側も結構慣れっこです。
まあそれで何かが学べるかどうか、個人的には超懐疑的ではありますが。


6.Z世代と中国人が圧倒的に違う点。

最後に一つだけ、圧倒的にZ世代と中国人の考え方に違いがある点、について書いておきたいと思います。

何もこれはZ世代に限った話ではないのですが。

それは、「タフさ」です。

中国人は圧倒的にタフです。

それは体罰上等とかいう話ではなく、精神的なタフさです。
私でも全く敵わないほど、中国人は精神的に相当タフです。

とにかく、簡単にはくじけません。
良くも悪くも、失敗に対して切り替えも早いです。

他人のことは気にしません。
弱音を吐くことはありません。
虚言癖と思われるほど、過去の自分を正当化します。
自分の信念に貪欲すぎるほど実直です。

退職サービスの利用者が増えてるらしい、と書きましたが、
中国人だったら第三者を利用して退職しません。
何なら悪口の1つや2つを吐き出して、立つ鳥跡を濁して辞めていきます。

それが良いか悪いかは別として。


またまた経験談ですが。

物凄い田舎から上海に上京してきた私のスタッフがいました。
田舎訛りの中国語で、コミュニケーションが難しく、そもそも考え方も全く違います。

でも、私は彼を重宝しました。
それは彼がタフだったからです。
どういう点がタフかというと。

現場作業中に「手が汚れたから洗ってくる!」と言って、飛び出ていきました。
彼は現場の隣に流れる、お世辞にも綺麗とは言えないドブ川の水で手を清めていました。

ドリルで穴を開けてくれ、とお願いすると、
朝から晩まで飽きることなくドリルでガンガン穴を開けてくれたこともありました。

土日のトラブルで、申し訳ないんだが、ちょっと現地同行してもらえないか?とお願いすると、寝ぐせがついたまま作業着を着て、光の速度で現場に来てくれました。

何も考えずに準備もせずに来るので、
結局、工具を取りに再び事務所に戻るところが、計画性のない中国人らしさなのだけれども(笑)

もちろん残業代も、給料アップも毅然として要求してきます。
しかし、こちらもスッキリした気分で、応えられる要望はすべて応じたつもりです。


精神論を語るわけではありませんが、
彼の仕事ぶりは決して美しくないし、何なら相当に不格好です。

でも誰より真面目で一直線で、本当に困ったときに彼のタフさは頼りになります。

そんな姿に心を打たれることが、たくさんあります。

日本の未来を担うZ世代と呼ばれる人財。
合理的で、理知的で。
我々の世代より、世界で戦うビジネス適正もある。

もちろん、タフさを身に着けろ!と言われても無理な話です。
フィリピン人ボクサーが飢えを目の前にハングリーになったとかそういうレベルの話で(笑)

汚れた手を汚れた川で洗えと言っているわけでもありません(笑)
タフさがあれば義理を忘れて何でもアリ、なんて言うつもりもありません。

ただ、どこか格好つけすぎるところがありやしないか、と。
そんなんじゃ、世界に出ていったら、押しつぶされちゃうぞ、と。

合理主義でも、未来主義でもなんでもいい。
本当の意味で評価される人、望まれる人材について、
ちょっと考えてみてもいいのかなあと思うところがあります。


それから、一つだけ釈明をしておくと、別に私は
「若者よ、中国人に学べ!」などと言うつもりは、毛頭ありません。

ただ、中国人の場合、合理性や利己の追求がかなり強引。
でもそれを根っから貫くから、こっちが受け入れるしかないように感じてしまうんです。

転職でスキルアップしたいんです!
ではなくて、
就職した会社側が悪い!
でもなくて、

そもそも、どういう方向で、どのようにスキルアップして、自分自身がどうあるべきか、が、それが抜け落ちゃった合理性の主張。
それは、ただの自己満足に見えなくもないんです。

あんまり自分の経験談を押し付けたり、昔はああだったこうだった、とか語るのもダサいのは重々承知ではありますが。

それでも、たとえ老害だといわれても。

とにかくなんだか偉そうに、おじさんはつぶやいてみました。


7.最後に人材募集。

最後に一つ。

実はそうこうありまして、人材に困っております(笑)

お風呂が好き、サウナが好き、温浴業界のことを知りたい、独立志向、海外志向、再スタートしたい。

もし何らか弊社(私)にご興味あれば、ぜひお問い合わせをくださいませ。
お問い合わせフォーム – JNG (jng-chenqin.com)

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