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【エッセイ】この自動販売機、勝負してる?

ウォーキングをしていると、周りの何気ない風景が気になってしまう。大体いつも同じルートなので、視線を向けてしまう箇所はほぼ毎回変わらない。ラジオやポッドキャストを再生しながら歩き、「あの看板だ」「あの店だ」「人がいる」などと、見たものそのままが頭を巡る。

特に気になるのは、自動販売機だ。何度も同じ道を歩いていると、「ここに自販機がある」という風に、場所を把握できるようになる。さらに、「ここの自販機にはこの缶コーヒーが売っている」「この自販機にはオロナミンCがある」といった具合に、売られている商品までなんとなく覚えてしまう。意識しているからではなく、それだけ繰り返し歩いているからだ。

自販機の上には、長方形のパネルが付いていることがある。行われているキャンペーンなどの広告がほとんどだ。

最近、そのパネルにこんなことが書いてある自販機を見つけた。

「厳選した品揃え」

これを見た瞬間、ちょっとだけ引っかかった。他の自販機にはそんな売り文句は付いていない。自販機に入れられる商品は少ないから、厳選するのが当たり前なのではないか。しかも、厳選したとして、わざわざ言うことなのか。そもそも、自販機とは、品揃えで勝負するべきものなのか。

もちろん、有名な商品や、美味しい飲み物がたくさんあった方が、自販機を利用する人にとって有難いのはよくわかる。

その自販機の商品をよく見てみる。普通の自販機と変わらない、飲み物が三段並んでいる構造。他のものと商品の数は大して変わらない。有名な商品があるものの、知らない商品もある。

一体何を持って「充実した品揃え」なのか。こうなってくると、下の「SPECIAL SELECTION」にも疑問を抱いてしまう。

数日前、実際に撮影した自販機の写真を載せるので、本当に充実した品揃えなのか、是非皆さんにも考えて頂きたい。



ちなみに、私がその自販機で飲み物を買うことは、めったにない。

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