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【エッセイ】マスクが気になる理由

数か月前から、マスクの着用が任意になった。この話題を取り上げるのも、かなり遅いと思う。先に言っておくと、私は「街を歩く人全員マスクする必要はないけど、親しい人ほどしてて欲しい」という非常に勝手な願望を持っている。ただ、今はコロナが増えているから、暑さに耐えられる範囲でしていて欲しい。

とはいえ、私も10分だけ近所のコンビニに行く時や、ウォーキングの時などは、マスクをしないこともあった。ただ、先月夏風邪をひいてからは、なるべくどんな時もするようになった。

夏風邪をひく前、マスクをせずに外出したことで、気が付いたことがある。

私は基本的に、コロナが流行りだして、着用が任意になる前から、どこに行くにもマスクを付けていた。その間にも、当然街にはマスクを付けていない人がいる。その人のことをつい目で追ってしまうこともあった。

「なぜマスクをしていないんだろう」といった具合に、その人の事情も考えず、心の中で無礼に気にしていた。

その後、着用が任意になり、自分もマスクをせずにコンビニなどに行くようになる。すると、今度はマスクをしている人を目で追ってしまうようになる。

その時思った。結局は「人間は自分と違う人間を気にしてしまう」ということ。マスクをしている時はマスクをしていない人が気になるし、マスクをしていない時はマスクをしている人が気になる。その人がコロナに罹ったことがあるか、その人が普段どれだけ対策をしているかなんて、関係ないのだ。ただ自分と違う状態か、それだけだ。

私は最近精神的にしんどくて、外出ができない状態だったが、数日前からようやく外に出られるようになり、一人で電車に乗って映画館にも行けるようになった。

映画館では、上映前や上映後にトイレに行くことがある。毎回ハンドソープで念入りに手を洗うのだが、手を水でぬらして終わり、という人もいる。というより、そういった人の方が多い気がする。

そういう人を気にするのも、普段から場所など関係なく、念入りに手を洗っている私だからなのだろうな。

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