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学内外を問わないクラウドを利用したセキュアなPC利用環境の実現

こんにちは、ヴイエムウェアで東日本の公共分野のお客様を担当している清水です。公共と一口にいっても、中央省庁や自治体、教育委員会、医療機関などありますが、今回は大学における IT の活用方法にフォーカスし、考えて行きたいと思います。後半ではヴイエムウェア独自の解決策をご紹介します。

大学での IT 活用と課題

はじめに、大学での IT の活用はざっくりと2つに分けられます。


①事務員が利用する IT・・・学生情報、財務会計、人事給与など

②学生が利用する IT・・・履修登録、LMS、研究で利用するソフトウェアなど


では、このシステムはどのように利用されているのでしょうか。

① 事務員が利用する IT

こちらは事務員用の PC から利用されている場合が多いかと思います。
現在は SaaS で提供される事務系システムも存在するため、それらを活用している大学もあると思います。一方で、一部システムには学生の個人情報といった機微情報も含まれるため、インターネットと分離された環境として運用されている大学も多いのではないでしょうか。


インターネットとの分離の実現のために、仮想デスクトップ ( VDI ) や仮想ブラウザの活用がよく見られると思いますが、これらがリモートワークに対応していなかったり、そもそも1人 2 台の PC を利用したりしている場合もあり、業務効率が低い、職員満足度が低いという問題を抱えている大学も少なくありません。

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② 学生が利用する IT

これらの情報システムは、大学の PC 教室から利用されてきていました。しかし大学の授業運営は、昨今の状況を機に大きく変わっており、Zoom やTeams、Webex などのリモート会議システムを活用した「リモート授業」が行われ、対面とリモート両方で授業が行われるハイブリッドな授業運営がスタンダードになってきています。


また、PC を学生一人一台持つのが当たり前になっており、上記に挙げた学生が利用する IT は PC 教室からはもちろん、学生個人の PC からもアクセスできることが望ましくなっています。


弊社内で新卒社員向けにアンケートをとってみたところ、特にこのリモートでの受講が可能になった状況下で、PC 教室からしか利用できないソフトウェアのために登校しなければいけなかったり、夜間に利用できなかったりするということが、学生からは不満に思われているようです。


また、大学としても PC 教室の授業利用時の使い勝手の悪さ、調達費用の高さ、管理の大変さなどから PC 教室を縮小したいという声をよく聞きます。

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ヴイエムウェアによる解決方法

上記に示した課題に対する解決策は数多くありますが、私はクラウドベースの VDI が一つの解決策になると考えています。ヴイエムウェアでは Horizon Cloud on Azure という製品がそれに該当します。VMware Horizon とは仮想デスクトップを実現するソリューションで、オンプレミスやIaaSを使用して構築を行いますが、Horizon Cloud on Azureでは、この Horizon の環境をMicrosoft Azure 上でDaaS として利用できるクラウドサービスです。詳しくはこちらをご参照ください!

次にどう解決できるのか具体的に記載していきます。



① 閉域で仮想デスクトップ接続が可能 !

お客様によってはクラウド上の VDI への接続を不安しされる場合もあるかと思います。しかし Horizon Cloud on Azure では 大学と Azure 間をつなぐSINET を活用し、閉域の ExpressRoute で VDI に接続することが可能です。また、この SINET を活用することで非常に高速な回線で接続できるため、ユーザビリティも損なわれません。(一般企業では享受できない SINET の性能的/価格的に非常に大きいメリットを活用しない手はありません!)


個人の端末やシンクライアントからこのようにアクセスできるため、PC 教室の縮小、簡素化が簡単に実現できます。

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② 事務員も学生も学外から接続可能!

Horizon Cloud on Azure はクラウドサービスのため、インターネット経由で学外からも接続できます。接続に使用される画面転送プロトコルは Horizon 独自のもので、暗号化・最適化されるため、セキュリティ的にも安全です。自宅の Wi-Fi や LTE などの大学内よりも弱い回線でも快適に使用することが可能です。もちろん夜間にアクセス、利用することも可能です。(もちろん、大学内からのアクセスに限定することも可能です。)

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③ 管理が簡単!

Horizon Cloud on Azure はクラウド型のサービスのため、大学側で管理しないといけないのは OS より上のレイヤになります。オンプレミスで VDI を運用したり、FAT PC の PC 教室管理を行う場合と比べて管理対象範囲が少なくなるため、管理工数は大きく削減されます。

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いかがでしょうか。
事務系端末の運用効率、業務効率アップや PC 教室の代替として非常に有用であることがお分かりいただけたのでは無いでしょうか?

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他にも、
・大学様で契約されている Microsoft のA3/A5包括契約ライセンスの有効活用
・Azure 独自の Windows 10 マルチセッションの利用
・クラウドサービスならではの拡張性
など、メリットは挙げるとキリがありませんが、今回はこの辺で。