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成長を求める若者が入社5年目くらいでぶつかる2つのジレンマ

新卒入社の1、2年は未経験のことばかりだから知識をたっぷり吸収することで成長した気にもなる。しかし年次を重ねて、5年目くらいになると様々なことの狭間でキャリア形成をしていくことになる。何かを選択することは、何かの可能性を捨てることだから。

自分がやりたいことと、会社から求められるもの。成長できそうな仕事と、活躍できそうなこと。様々にジレンマがある。僕はそこに大きく2つのジレンマがあると思う。

知識とスキルの狭間

人の能力は、マインド、スタンス、スキル、リテラシーに分類されるとよく言われる。後者に行くほど汎用性が低く、特定の職務における即効性は高い。逆に前者の方が汎用性は高いが、成長に時間がかかる。

数年同じ職務についていると、リテラシー(特定職務において役立つ思考回路や情報を扱う力)の成長が鈍化する。人は慣れたと感じ、退屈に思える。だからまた新しい知識を求めて行動する。職務が変わるとわかりやすく成長したような気になる。

しかしこの分かりやすい成長に流されると、マインドとスタンスの成長は成し遂げられない。知識をつけようとするほど、根幹の部分は育たない。両者をバランスよく成長させるにはどうすればいいのか。これが1つ目のジレンマ。

市場価値とスキルの狭間

もう一つのジレンマは、リテラシーは、人材市場で「経験職種」という言葉で表現される。これは業界や企業規模を掛け合わせて、より細かな経験職種になる場合もある。

「経験職種」というのはわかりやすいがゆえに、多い人は市場価値が高い。「〇〇を経験している。」は転職に役に立つ。気づいている人ほど、たくさん身につけたくなる。環境を変えたくなる。これも安易に繰り返すと、スキル、マインド、スタンスの学びを疎かにする。

人生はなるようにしかならないし、チャンスを計画的に掴むのは難しい。けれど、「やりたいこと」「軸になることを」持たないと、わかりやすくて刺激的なことに流されしまう。深く踏み込まないと学べないものは何なのかを把握して、計算高くキャリアを形成していくこと。上記2つのジレンマを感じながら、市場価値を高め、人としても成長できると魅力的だと思う。

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