最強のコミュニケーションは「世界観をアツく語る」だと思う

良いこと言ってるのに、いまいち伝わらない人っています。核心を付いてるのに分かりづらかったり、自信がなさげだったり。

逆に、言ってることはメチャクチャなんだけど、異様に説得力のある人っています。アツく自信満々に語って、その結果、新規提案が決まったり、人の採用が上手くいったり、チャンスを物にしていきます。

どういうことなんだろう?と少し考えました。

事実がどうあれ、解釈は自由自在

物事には、事実と解釈があると思います。
事実と解釈は異なります。

事実は、誰が見ても、変わりません。

一方、解釈は、人によって変えられます。
例えば、足を骨折したとして、いろいろな解釈が成立します。
「ほんと最悪」
「在宅勤務で外出ないタイミングでラッキー」

しかし多くの人は、解釈は変えられないものと感じてしまっています。

例えば、骨折したとき、人は「骨折というほんと最悪なことが起きた」と、事実と解釈が癒着した状態で認識しています。

意味を切り分けると、 
「骨折」=事実
「ほんと最悪な」=解釈
と事実・解釈を分けることはできます。

しかし、ほとんどの人は区別していません。事実と解釈が癒着してしまっています。

しかし、事実と解釈は別であり、解釈は変えられるということは、まずは強調したいと思います。

「この世界は私たちにとってどんな意味があるのか」まで解釈すると、世界観が生まれる

解釈は、想像力を働かせればどこまでも膨らみます。

「この世界は私たちにとってどんな意味があるのか」まで至った解釈には「世界観」が生まれると思います。

広辞苑によると、「世界観」とは以下です。

世界を全体として意味づける見方。人生観よりも包括的。単なる知的把握にとどまらず、より直接的な情意的評価を含む。

世界観は「世界観のあるブランド」みたいな使われ方もします。そのとき単なる「ブランドに統一性をもたせて細部まで凝って表現すること」のような限定的な意味になっている気がします。
しかしそれだけではなく、「この世界は私たちにとってどんな意味があるのか」への答えこそが、そこには必要なのではないでしょうか。

例えば、足を骨折したとして、「骨折とは、世の中への違った目を開かせてくれる機会である。」という解釈をすると、それはもう世界観でしょう。
世界を「みんなが人の気持ちになって思いやれない世の中…しかし、時には考えていける世界にしていきたい。」と意味づけています。

Apple製品を「自分が世界を変えられると本気で信じる人たち」のための製品と解釈すると、世界観になります。
世界を「出る杭は打たれる世の中…しかし、そんなクレイジーなやつこそが世界を変える。」と意味づけています。

ダイヤモンドの堅牢さを「永遠の絆」と解釈すると、世界観になりますよね。
世界を「移ろいゆく無常な世の中……しかし永遠の輝きを持つダイヤモンドのように、2人には永遠の絆がある。」と意味づけています。

何事も想像力を働かせれば、世界観を生むことができます。

日常の一幕を、世界観まで高め表現できるのがアーティストなんだろうなと思います。
そう考えると、物事の見方が豊かになりそうです。

事実と世界観の接続も見返したい

「世界観を押し出して売上を上げたい」とかになりますと、ただ妄想をぶち上げるだけではダメで、現実に売れるのかを考えたいです。

やはり顧客に魅力に思われる世界観がいいと思います。

例えば、Appleが有名な"Think different "のCMで「自分が世界を変えられると本気で信じる人たち」を応援したのは、ブランドイメージを高め売上を生み、ただのポエムでは終わりませんでした。

なぜなら、90年代にパソコン使ってる、使おうとしている人は漏れなく「自分が世界を変えられると本気で信じる人たち」だったし、世界を変える現実的な手段として最有力はパソコンだったからだと思います。

世界観についてアツく語ると人を巻き込める

その世界観を心から信じて、信念を持ってアツく語ると、他人に影響し世界観の中に取り込むことができます。

その世界観がコンテンツとして良い・悪いは問題ではありません。
どんなに非合理な世界観でも、信念を持って語れば、人に影響することができます。

例えば、狂気的なカルトだって成立しています。投資詐欺だって結婚詐欺だって蔓延っているのです。

逆に、どんなに合理的に優れた解釈でも、それを世界観まで高められていないと、自分ごととして伝わりません。
また、それを信念を持って語らないと、人に影響することは難しいでしょう。

この世界観を信念をもって語ることは、『呪術廻戦』で言う「領域展開」みたいなことだとぼくは思っています。

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引用:呪術廻戦 コミックス 2巻

「領域展開」とは、自分の術式を、体外に具現化・展開し、他人を結界内に閉じ込める技です。

強いビジネスパーソンで「領域展開」が使える人は多いと思うのです。彼らは、枝葉の議論ではなくて、世界観から話します。そしてそもそもの前提を、自分の世界観に書き換えてしまいます。

例えば、スティーブ・ジョブズのプレゼンが「領域展開」じゃなくてなんなのでしょう。なんなら、世界はスティーブ・ジョブズの結界に飲み込まれ、いまだその支配下にあると思います。

終わり。

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