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カレーの話をしよう2

 昨日の投稿で「カレーの話をしよう」と呼びかけたところ、なんと12件ものコメントをいただけた。中には初めて私のノートにコメントしてくださったかたもいる。言うまでもないことだが誠に喜ばしいことで、大歓迎である。カレーは正義である。

 昨日書いたことは、私がカレーが好きであることくらいで大した内容ではない。しかし日本中に、ここnoteにもカレー好きは多くいるためにそれぞれに好みのカレーについてコメントしてくださったのだろうと思う。

 本日作ってみたのは最初にコメントを下さった未沢静水さんのリクエストによりマトン、としたかったのだが昨日の今日で販売している店舗を見つけられずラムチョップのカレーである。具はシンプルに玉ねぎのみ。とはいえ最初にサラダ油で炒めたみじん切りの玉ねぎとその後に加えたくし切りの玉ねぎ、と考えれば二種類である。強引であることは承知の上である。下味にシナモンパウダーとブラックペッパー、ラムチョップにはついてきたスパイスミックスをすり込み顆粒のコンソメとかぶるくらいの水、S&Bのカレー粉を加えて少々煮込んだ程度で大した手間をかけたわけでもない。しかし、確かにカレーであった。ごちそうさまでした。

 ところで、「カレー」とはいったい何であろうか?辛ければカレーなのか?色が黄色ければカレーなのか?食通として知られる芸術家・海原雄山氏ならずとも気になるところである。

  私が以前聞いたところによると、「カレー」の語源は「料理の具、肉や野菜」を意味する言葉だという。となれば辛かったり黄色かったりしなくても「カレー」なのではないかと疑問が生じるが、これには理由がある。

 カレーの祖国といえばインドである。そこではさぞかし多種多様なカレーが作られインド国民の人気であろうと思われるが、実はそうではない。インドに住む方々は、我々の考える「カレー」を作っているわけではない。我々日本人が多くの料理を醤油と味醂や、あるいは味噌で味付けをするようにさまざまなスパイスを使って日々の料理を味付けしているに過ぎない。かつて、英国の植民地時代であろうか、現地の料理を見た人物(おそらくは英国人)が「これは何(という料理)だ?」と尋ねたところ、現地の人が言うには「カレー(具材は肉や野菜)だ」と答えた。すると最初に尋ねた人物は、その料理の名称が「カレー」であると思い込んでしまった。そしてそのレシピが英国に持ち帰られ、のちに日本にも伝わったということであるらしい。

 日本でカレーを作る際に重要となるのはカレー粉(後には即席カレールー)であるが、カレー粉の発祥は英国である。もともとインドでは、各家庭ごとあるいは料理ごとに異なるスパイスをさまざまな比率で調合し、料理の味付けに使用していた。生まれた時からそれが当たり前であったインドの人々ならばともかく、カレー(という料理)をあとから知った英国の人々にとって、さまざまな具材に合わせてその都度スパイスを調合し、使用することは至難である。そこで、よく使われるスパイスであったりある程度どんな具材にも合う配合であったりするものを研究開発し、作り上げたのであろう。初めて商品化したのが英国のC&B社であるくらいで個人としては名前も伝わっていない人々ではあるが、私は心からありがとうと言いたい。それらスパイスの中に辛さの元である唐辛子や黄色味の元であるターメリックが含まれていたために、黄色っぽくて辛い食べ物が現在日本で「カレー」であるとされているのである。

 日本のカレーの特徴といえば他には小麦粉でつけたとろみであるが、これはカレーが英国海軍の食事として採用された際に、船が揺れてもこぼれないようにするためであったという説がある。とろみのない、いわゆるスープカレーももちろん美味しいのだが、とろみのあるカレーと、日本(人)の主食であるご飯(ライス)との相性が良すぎるために、長らく日本ではカレーといえばカレーライスであった。

 カレーの話は尽きないが、今回はインドを発祥とし英国を経由して日本に伝わった「カレー」についての話をメインとした。別の流れの中で日本へと入ってきた他の、例えばグリーンカレーなどについてはまた後日とさせていただく。

 もちろんカレーの話はまだまだ募集中であるのでカレーについて語りたい皆様は、ぜひお気軽にコメントしていただきたい。


コメント内訳(複数回答あり)

インドカレー3
スープカレー1
グリーンカレー1
普通のカレー3
キーマカレー2
レトルト

マトン1
豚3
鳥5
牛2

辛くない・甘口2
中辛2
辛口・ハバネロ2

意外と鳥人気……「インドカレー」の定義とは………むむむ


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