ショーペンハウアー「読書について」
これも、以前short noteに書いたものを再録です。
SNS時代にこそ読みたい「読書について」
体調を崩して休職中の合間だったりの余暇で、ショーペンハウアーの「読書について」という論文(というか岩波文庫の論文集)を読んでました。
中にあるのは3つの論文ですが、いいですね。ビシバシと容赦ない言葉で切って捨てるショーペンハウアー先生、素敵です。
「読書は他人の頭を借りて行った思索で、自分のものではない。自分の答えを得るためには自分で思索しなければならない」
「軽率なものほど新書にとびつく」
いやはや、なかなか厳しいことをおっしゃいます。
今の御時世だと、twitterを代表とするSNSなど、人の文章を読む機会というのは、ショーペンハウアー先生のような19世紀とは違って大きく増えていると思います。
背景こそ大きく環境が違いますが、ショーペンハウアーが主張している内容は、ほぼほぼ現代にでも通用する。時代を超えて通用する、これが名著の本物の力か!と唸らされました。
この論文集については、主張している内容もそうですが、また文体もキレキレで素晴らしいんですよ。贅肉を削ぎ落としたアスリートを想像させるようなシンプルかつ力強い文章が続くので、非常に読みやすいです。今みたいに、他人の文章を読む機会が多いこの時代にこそ、スポットがあたってもいいのではないかと感じました。
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