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力の抜けた甥っこを見て、まだまだだなあ私、と思った

3月に息子が高校を卒業して、私自身も「卒母」という節目をかなり意識しています。そんな春、コロナ禍もあって長く顔を合わせていなかった弟家族(弟、義妹、甥)久々に再会して、楽しい時間を過ごしました。

甥っ子はうちの息子より二つ年上の大学3年生。小さい頃から穏やかでかわいい子。口数が少ないのでおとなしいのかと思いきや、結構なマイペースで、他人の思惑や周囲の空気は良くも悪くもあまり気に留めない感じ。

最後に会った高校生の頃は、おそらくマイペースが最高潮に達していて、ちょっと頑なな所もあるように見えました。自分からやりたいと思ったこと以外は決してしない、というような。
例えば、当時介護施設にいた母(すでに言葉での意思疎通は困難)にみんなが別れ際に声をかけている時も、彼は黙っている。高校生の男の子だからちょっと照れてるけど皆に促されたから「おばあちゃんまた来るよ」とぶっきらぼうに言う、とかは決してない人でした。もちろん愛想笑い的なことも。

それが今回会ったらいい感じに丸くなっていて、でもマイペースな所はしっかり残っていて、絶妙な成長ぶりだな~と嬉しくなりました。

まず、笑うようになった! 以前のマイペースぶりにちょっとだけ警戒していたのですが、「久しぶりだね、○○君」と言ったら、にこーっと。
口数は少ないままだけど、話しかけてくれるな!という雰囲気は消えていました。

聞けば、塾で小中学生に教えるバイトをしていて、大学では学祭の実行委員的な活動をしているとのこと。かといってバリバリ充実!って感じでもなく、バイトでは小学生に手を焼いて、時給にしたら全然割に合わない仕事だな~と思いながら、他に探すのも大変そうだからやってると。

うちの息子が大学に入るので、入学式はどうだったかと夫が聞いたら、「どうだったかな~」「親は来たの?」「うーん、来たかなあ?」「そういえば、コロナだったんじゃないの?」「ああ、そうだった。オンラインだったかも」……というやりとりだったそうです。

なんかそのユルさ、いい感じのいい加減さを見て、「もっと力を抜いていいんだな」と50代の私が励まされてしまいました。
心配性、物事を深刻にとらえがち、根がまじめで融通のきかない私は、気がつくとがちがちに肩に力が入っています。
あれはこうしなくちゃ、これはこうしないとダメ、と常に考えをめぐらし、家族にもそれを求めがち。そして家族も、わりとそれに応えようとする人たち……

でも甥っ子を見てたら、もっと力抜こうよ自分、と思いました。
どっちでもいいことはこだわらなくていい、忘れちゃってもいいんだと。

ハタチの子に、いろんなことを感じさせてもらった春でした。
たぶん甥っ子は、私たちに会ったことももう「そうだったっけ?」とか言ってそうだけど!




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