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JIZO-CHAN、厄年の挑戦で二次一発合格!令和4年度中小企業診断士試験合格体験記(2次試験実行編)

今回は二次筆記試験のお話

こんにちは。JIZO-CHANです。
今回の投稿は中小企業診断士試験の二次筆記試験対策について書きたいと思います。今回は「実行編」として、どんなことをやっていたかご紹介したいと思います。毎度長くなってしまうので、詳しいところは別の記事にしたいと思います。

1.合格までの学習期間、時間、成績

 2022年1月(本試験10ヶ月前)から本格的に開始しました。一次対策(残り4科目)と並行して実施していました。予備校等の講座、受験支援団体のセミナー等は受けず、独学+勉強会のスタイルです。
 厄年だったこの年、体と心を壊さないように引き続き「頑張りすぎずに、手を抜かない」をモットーにやっていきました。

 二次試験対策に割いた学習時間は380時間で、一次試験前の7ヶ月で約180時間、一時試験後約200時間の勉強時間でした。この期間の平均勉強時間は、1日平均2.5Hくらいでした(ブログ読み込み、聞き流しを除く)。

 本試験の成績は合計256点(Ⅰ:69、Ⅱ:69、Ⅲ:58、Ⅳ:60)でした。
予備校の再現答案採点サービスでは、LECがBCBC、EBAがBBBBと微妙としか言えない判定でした。結果を見れば、事例Ⅲだけ一致で的中率25%。気にすることはありません。
 本試験後の数日かけて、再現答案作成しましたが、なんとか再現できるレベルの解答メモが書けていたようです。メモは重要。

2.事例演習関連のトレーニング

 ここからは実際に行っていたことの紹介です。二次試験対策は過去問事例演習を中心に行っていました。過去問の事例演習を軸に取り組み、実践で実力をつけていくことにしました。
 まず、誰もが悩む「事例演習どれくらいやったらいいのか問題」。私は下記の目安を信じて取り組むことにしました。

「最低限で20事例。しっかりやって80事例。私は1次後に143事例(ニコニコ)」
『まとめシート流絶対合格チャンネル(Youtube)』のあみ先生

 最終的に過去問9年分を2〜3回、合計82事例解いたので、目標としていた「しっかり」の事例数は達成できました(事例Ⅰ:23、事例Ⅱ:18、事例Ⅲ:23、事例Ⅳ:18)。

 解き方のベースは『「まとめシート」流 ゼロから始める2次対策』で、それをカスタマイズして自分流にしていった感じです。他人の完全コピーは難度高過ぎなので、自分に合わせるのが重要です。

 そんな訳で、事例演習を通して下記のようなトレーニングを行い、自分流を模索し、完成させていきました。

①タイムマネジメント・トレーニング(初期)
 80分の試験をどのような時間配分で解くかは人それぞれ。私の場合は事例ⅠからⅢは大体共通していて、前半パートは開始40〜45分までの間に解答メモを作成し、後半パート30分で記入、5〜10分見直し、という流れで解いてました。    
 初期の頃から初見事例は80分で解くことを意識して演習を実施していました。「80分の感覚」は体に染み込ませておくと本番でも自然と流れに乗ることができ、脳の疲労が少なくなると思います。
 2回目以降の事例は内容を覚えている部分もあったため、前半パートを10分少なく70分で行うようにしていました。

②型の習得トレーニング(初期)
 タイムマネジメント同様、初期の頃から診断士試験独特の構文ともいうべき解答の型(「理由は①〜、②〜、③〜であり、○○を図る。」といった記述の構成)の習得を意識して演習を行っていました。
 型を使いこなして解答することで、試験中に「どういう文にしようかなぁ」というような無駄な思考をしなくて済み、内容の吟味に脳のリソースを集中することができます。

③『ふぞろい』での採点と振り返り(通期)
 独学受験生必携の参考書。 独学では『ふぞろい』がないと採点できません。持っていない人は今すぐ購入することをお勧めします。
予備校の先生達が作成した模範解答レベルではなく、80分で作られた合格答案のレベル感を確認することが重要だったと思います。
 あくまでも自己採点用のツールなので、お好みに合わせて「甘口/辛口」で採点すると良いと思います。私は甘口採点でした。その方が「自分褒め」がしやすかったからです。
 振り返りでは、良かった点と、悪かった点、次回に向けたアクションが見つかるまで行います。演習から振り返りまで、最大で3時間程使っていた感じでした。夜に事例を解いて採点まで行い、翌朝振り返りを行う、という流れが私の事例演習ルーティーンでした。
 ふぞろい採点を使用する際の留意点として、文の因果、設問間の関連性、事例全体のストーリーの理解が疎かにならないように気を付ける必要があります。本試験の採点はキーワード以外に解答全体の論理性が測られていると感じています。筋が通らない文章を書いていると落とされると思いますが、その辺りはなかなか自分では気づきにくいものです。家族の助けや勉強会などで、自分の解答を他人の目で見てもらうなどして補強することをお勧めします。

勉強会に参加(2022年2月〜7月)
 受験支援団体の勉強会ではなく、スタディング有志のLINEオプチャから派生したTeams勉強会と、『小が大を超えるマーケティングの法則』を題材とした読書会、そこから発展した4人でのオンライン勉強会(「しんだんがかり」の前身、「チーム・メタモルフォーゼ」)を開催していました。
 周りの受験生がどのような感じで問題を解いているのかを知ることができること、他人の解答との比較を通して自分の解答の良い面と足りていない面がわかること、個人個人の課題とその対策を一緒に考えられることが非常に有意義でした。
 Teams勉強会の最終回では「決起集会」を行って、試験への意気込みをそれぞれ表明して、気持ちを高めていきました。本試験の際に、そこで話したことを思い出し、心を落ち着かせて望めたので、効果あったと思います。
 「チーム・メタモルフォーゼ」の勉強会では、各自の進捗や仕入れた情報を共有しながら、毎週顔を合わせて定点観測的に状況を把握していました。事例勉強より雑談の方が盛り上がる回もありましたが、それはそれでストレス解消に良し。大成功です。

⑤パラグラフ・リーディング(2022年9月後半〜)
 与件文をぼんやり読むのではなく、段落ごとに筆者が主張したいポイントを明確にしながら読解していました。 具体的には段落の切れ目に水平線を引いたり、余白にメモと段落の要約を書き込み、視覚的に把握できるように読んでいきます。地味だけど、効果は絶大。
 パラグラフリーディングでは「論理マーカー(対比・逆接、具体例、言い換え、追加、因果の表現)」を頼りに筆者の主張を特定、メモしながら与件文を読読んでいきます。これを行うことで、事例の全体ストーリーを把握しやすくなり、与件文読解で「迷子」にならないようになりました。
 トレーニング方法は英文読解のパラグラフリーディングと同じ要領です。 妻が持っていた『(河合塾)パラグラフリーディングのストラテジー』を参考にして、事例演習を行っていました。
 試験1ヶ月半前の9月半ばという、遅いタイミングで取り入れたものの、セルフ模試を経て本番に間に合わせました。これで「解法の型の完成」となりました。

⑥セルフ模試(2022年5月、10月の2回)
 本番では想定外のことが起きて、鼻にパンチをくらうような思いをします。私の場合は事例Ⅳがそうでした。 そのように、多くの受験生を落とすための罠が設計されているものと心得えるための準備として有効でした。
 諸々の理由で私は予備校模試は受けませんでした。なので、本番想定の時間の使い方、疲れ具合をイメージしておく必要があると考え、仕事が休みの日に実施しました。
 セルフ模試には少し古い年度の過去問を使用しました。 出題傾向が異なると精神的な揺さぶりになるため、それに耐えながら現場で対処する訓練になったと思います。

⑦エア事例演習(直前期)
 終盤に取り入れました。ペンを使わず、設問解釈と与件文を読んで「こんな解答にしていこう」と考えるところまでを行う練習。時間がない中で「事例筋」を落とさないために事例に触れておくためにやっていました。

3.事例演習以外のトレーニング

ここからは事例演習以外で行っていたことを記載していきます。

『全知全ノウ』を3周(通期)
 事例Ⅳ対策の必須教材でした。事例Ⅳはこれ以外はほとんどやっていないです。 解説が充実していて、「あ、こうやって解くんだ。」と目から鱗でした。経営分析の問題は制限時間を設定して時間内に解くようにしていました。

②設問解釈トレーニング(初期)
まとめシートブログで紹介されていた勉強法。過去問の設問を読んで、制約事項や、問われているレイヤーを判断する練習を行っていました。趣味でやっている卓球で行う「サーブ・レシーブ練習」のような練習だと思いました。相手の出方を理解して、それに対応する力が養われます。

③白書トレーニング(中期)
 白書の事例企業の記事を要約、SWOT分析するトレーニング。事例ストーリーを掴む練習としておすすめです。 「シンダンシ村」のノリや善悪のようなものが理解できるようになると、解答のスコープを定めやすくなります。
 また、本番で何を書いたら良いか分からなくなった時に「白書に書いてあったこと」がふと思い出されることもあります。 私は事例ⅠとⅡでそれが起き、得点アップに繋がったと思います。

春秋要約トレーニング(2022年4月〜)
 日経新聞の「春秋」を40字で要約するトレーニング。おすすめです。おすすめ過ぎて、別途noteもご用意しております。
第一線の記者が正確に書いた「癖の少ない日本語の文章」を客観的に読む力と、短い文章にまとめる力がつきます。与件文より春秋の文章の方が難しいです。つまり、春秋が読解できるようになると、与件文の読解が楽になると言うことです。
 時間制限なしで読解の精度向上を図ったり、時間制限ありで時間内に解答を用意する、といったトレーニング方法をやってみたり、自由にやっていました。今もちょこちょこやっています。

⑤100字トレーニング(中期)
 『全ノウハウ』の巻末に掲載されている想定問題集を使って100字でまとめる練習を行いました。企業経営理論と運営管理は、1回目の試験で勢いで合格してしまったので、知識が定着していませんでした。それを補うために効果があったと思います。

⑥動画聞き流し(中期〜)
Youtube Premiumをサブスクして、動画をダウンロード保存できるようにして、試験関連の動画を移動中に繰り返し聞けるようにしていました。一番聞いていたのは『ダンシくんのサブノート』の「2次試験1問多答」の動画でした。

⑦ブログ読み込み(中期〜)
 スタディングの勉強仲間SNSとオープンチャット以外のSNSには触れていなかったので、他の情報源として、AAS名古屋の鷺山先生のブログを読み込んでいました(10数年前の初回投稿から遡って読む!)。合格するためにはどのような考え方が必要なのかを理解するのに役立ちました。

⑧「心・技・体ノート」を読み返す(通期)
 日々大事だと思ったことを「心・技・体」の3つのカテゴリに分けて、Macのメモ帳アプリに書き留めて、隙間時間にそれをiPhoneやiPadで読み返すことを行っていました。
1. :一次知識、語彙に関すること (『加速合格法』の「ルール集」のようなもの)
2. :得点テクニック(解答の型、「ダナドコ」「茶化」などの慣用句)、読解法、具体⇄抽象 に関すること
3. :診断士のマインド(「自分の中の診断士」の探求)、安定したメンタルに関すること

「己を知り敵を知れば百戦危うからず」の言葉通り、自分自身を知ることが試験突破に繋がると信じていました。この活動は自分自身の内省のために非常に有効であったと思います。
 「自分の中の診断士(「インナー・チャイルド」ならぬ「インナー・コンサルタント」という言葉が思い浮かびました)」を目覚めさせる活動が診断士試験勉強。JIZO-CHANはそれをどうやって行っていったのか?『合格体験記(「心・技・体」編)』に続く?

終わりに

毎日書いていた日記と2週間に1度行っていた振り返りのログを確認しながら書き出すと、10ヶ月の間に色々やってきたなぁ、と思います。
長文を、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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